劇場公開日 2009年9月19日

  • 予告編を見る

「すべてに中途半端」カムイ外伝 xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0すべてに中途半端

2009年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

こんにちは(いま24日11:00頃です)

崔洋一監督といえば「血と骨」という在日韓国人を描いた
傑作がありました。松山ケンイチは原作者の白土三平さんが、
「これぞ、カムイだ」といわれたという当たり役。
僕もイメージにぴったりだなと思っていたんです。

でもね~。
はっきり言っちゃうと
「カムイ伝」の原作の世界観には到底及ばなかった。

僕が映画に求めるものは3つの要素があります。
ひとつは映像、その世界をどう創るか
ふたつ目はストーリーのおもしろさ
みっつ目が役者とその配置

そのいずれもが力不足というもでしょうか。
崔監督にして、ちょっと何をいおうとしたのか、わかりません。

そのなかでも「映像」はいいほう。
ワイヤーアクションというのでしょうか。前半はこれで緊張感の
ある画面を構成していたのですが・・・。
だんだんと緊張感が薄れてきたのでした。

ストーリーは差別問題をどう扱うのか。
原作は、この問題が底辺にあって、
なぜか、スリリングだったことを覚えています。
この映画でも、その問題が大きな要素になっているんだけど、
途中からそれが中途半端になってしまっていた。

役者とその配置は松山ケンイチはまあまあ。
特によくなかったのが、小雪でした。
もともとあまり好きではなかったんですが、やっぱり大味な
感じで内面的な深さが感じられない(小雪ファン、ごめんなさい)

というわけで、僕としては、
人物の深みも、展開のおもしろさも、
画面としての斬新さも、中途半端なものでした。

xtc4241