「惜しい」007 ワールド・イズ・ノット・イナフ 吠えない狼さんの映画レビュー(感想・評価)
惜しい
アクション一辺倒にならず、ドラマも持ち込もうとした意気込みは伝わりましたし、ブロスナンボンド作の中ではベストかなと個人的には思ってます。私の中では一位がブロスナンボンド、次にコネリー。残りのレーゼンビー、ムーア、ダルトンは横並びで、最下位がクレイグボンドなので、本作のブロスナンはボンドをものにしてる感があってそこも満足でした。
残念なのは、アクションが尻すぼみになってしまったのと、ソフィー・マルソーが全部持っていってしまったことでした。後者はいい面もあったのですが、ロバート・カーライルの痛みを感じないキャラ設定がその分中途半端になり、ラストの対決も蛇足というか消化試合感満載。デニス・リチャーズに至っては「要る?」レベルにまでなって作品全体のバランスが悪くなってしまった印象でした。
非情な一面と、変わらずキレのある優雅な動きを本作でも魅せたブロスナンがよかっただけに惜しいです。
コメントする