劇場公開日 2008年9月13日

「策士策に溺れる」パコと魔法の絵本 ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0策士策に溺れる

2008年10月24日

笑える

楽しい

実写とCGを巧みに組み合わせ、極彩色に彩られた世界を現出させた中島監督の手腕に文句を言うつもりはない。映像の面だけで言えば文句はないから。

ただ、舞台を原作にした本作は、やはり舞台向きの作品だったのではないかと強く思う。中島監督が、役者に舞台っぽい演技を指示した、という記事をどこかで見た記憶があるのだけど、会場の隅々の観客にも届けるため、大げさになりがちな舞台の演技は、繊細な感情の揺れを描きたかったであろう本作に関しては、裏目に出たような気がしてならない。そういう意味では、策士策に溺れる、という言葉が当てはまると思う。

てなわけで、次回作hに期待したい。

ダース平太