「最初から最後までカオス」崖の上のポニョ sskさんの映画レビュー(感想・評価)
最初から最後までカオス
面白いか面白くないかっていうと、面白いわけではないです。
ポニョの周りに起こる事象一つ一つに満足のいく説明がないです。
絵や動きはすごいので、一見の価値が有るとは思いますが、すごく美しいとか、かなり幻想的とかいうわけでもないので、あんまり印象に残らない感じです。
ただでさえよく分からないストーリーにおいて、一番不快感を覚えたのが最後の十分ぐらいですか。
いきなり「世界が破滅する~」みたいなことを言い始めて完全においてけぼりにされました。
ここまで完全に子供向けなほのぼのとした内容だったのに・・・。そこに刺激を加えようとしたのかわかりませんが、違う意味でひやひやさせられました。
オマケにどう収集つけるのかと思ったら
「ポニョが半漁人でもいいですかー?じゃあ世界は破滅しませーん」
かなり大雑把ですが見た人はわかると思います、本当にこんな感じです。
ただ、子供がいても安心して見せられる内容ではあるので
物語中盤までのほのぼのとした雰囲気・子供でも喜べる内容、というのが一番のセールスポイントでしょうか。
逆に悪い点を挙げるとすれば「意味がわからない」に尽きると思います。
期待して観に行くと、ものたりないしがっかりしたけど雰囲気はよかったからいいかあみたいな不思議な気分が味わえます。
大人が観る場合は
「雰囲気を楽しめる人」と「意味がわからなくて納得いかない人」
の二種類にわかれるように思います。
ただ、周りの人々がぽにょの存在を易々と受け入れたり等々、その他もろもろのカオス加減を楽しむにはいいんじゃないでしょうか。
「ポニョが人間になって帰ってきたよー!」
「あらそう」
「ポニョは魚だったんだよー!」
「ふうん」
みたいな華麗なスルースキルは本当に見物でした。
結論としてこの映画を楽しめる人は
・小さいお子さん
・雰囲気を楽しめる人
・シュールなギャグアニメとして楽しめる人
といったところでしょうか。
私個人としては、雰囲気を楽しめたのでいいんじゃないかと。
誰も損しないし、得もしない映画だと思います。