劇場公開日 2008年7月19日

「ジブリは終わっている!」崖の上のポニョ 佐藤睦雄さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5ジブリは終わっている!

2008年7月24日

笑える

単純

ストーリー的に、何も起こらない。ポニョが引き起こす大洪水、命の水の秘密についても、何も説明されない。あの結末のあと、何が起こるというのだろう。

「子供向けに作りました」というのは、明らかに野心が低すぎ、子供だましではないのか。
フルCGのアニメのピクサー『WALL・E』、ドリームワークス『カンフーパンダ』に対抗するために、宮﨑駿監督は「鉛筆への回帰」を表明し、17万枚というセル画を描いている。ポニョが津波の波頭を疾走する場面など、さすがと思わせる動的イメージが横溢するが、宮﨑アニメではおなじみで、デ・ジャ・ヴ感をぬぐえないのだ。ジブリなら、ピクサー打倒を目指してほしいものを。

宮﨑監督がいなくなったら、ジブリはどうなるんだろう? ピクサーはジョン・ラセターが抜けても大丈夫だが、ジブリは真剣に後継を育てないと。

この程度を、日本のアニメの最高だと言ってはいけない。

佐藤睦雄