「公開当時、夏帆の演技力の凄さに驚いた記憶がある。」砂時計 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
公開当時、夏帆の演技力の凄さに驚いた記憶がある。
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原作はコミックなのを数日前に知った位の知識しか無く観賞する。
一応は松下奈緒と夏帆のダブルキャストだが、実質的な主演は夏帆と言って良い。
オープニング以外で松下奈緒が登場した時に時計を見ると、2時間の上映時間の丁度半分・折り返し部分だった。
夏帆バージョン
☆☆☆☆
松下奈緒バージョン
☆☆★★
星の差は一つと半分でもかなりのレベルの違いがあった。
とにかく夏帆の演技力には舌を巻いた。若いのに素晴らしい。マジで演技賞モノ。
母親の気持ちを理解出来なかった後悔と辛さを抱え込み、同時に若さ故の恋愛に対する怖さと心の脆さを圧倒的な演技で表現していた。松下奈緒も悪くは無いのだが、と言うか元々演技力ははっきり言って無いのだが、今回は頑張っていた。それでも余りにも夏帆が素晴らし過ぎる為に違和感がどうしても付き纏ってしまうのだ。
そんな壊れやすい孫を優しく見つめる藤村志保さんも、何気なく使った“ある一言”によって娘もそして自分の心にも、傷ついた感情を病院のベッドで寝ている松下奈緒にぶつけるシーンにはグッと来た。
自然を生かした風景・自然音を心の揺れ動きとして見せる等、全体的に丁寧な描写が多いのに、何故か松下奈緒のパートだとあっさりとした演出になってしまうのか?余りにも勿体ない思いを強く持ちました。
(2008年4月26日TOHOシネマズ錦糸町No.2スクリーン)
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