パリ、恋人たちの2日間のレビュー・感想・評価
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実家最強 welcome to france 🇫🇷
爆笑シュールレアリズム。
この親にしてこの娘あり。
デルピーが苦手な人にも大丈夫。
「こういう論争は大好き、もっと続けましょう」by デルピー
早口の長セリフ、デルピーさんはやっぱり性に合ってるんですね、真骨頂です(笑)
えっ?今までの出演作とおんなじじゃないかって?
ノンノン。
今作はちょっと違って、彼女自身の脚本・監督です。
つまり「ビフォアシリーズ」、特に第1作「恋人たちのディスタンス」では描ききれていなかった(というか落としてしまった)“ある部分”を、彼女は新たにプロデュースしてフイルムに描いている
すなわち ―
・ウエットな台詞と、
・ウエットな感情と、
・ウエットな画面。
・そして前作にはなかった“間”と“笑い”。
これらは言葉のデスマッチ=「ビフォアシリーズ」では敢えてそぎおとされ、否定され、後回しにされていた部分でしたよね?
デルピーさんは喧嘩腰に突っ掛かって恋人に議論をふっかけるのではなく、なんと!弱気な女の一面も駄々漏れで、彼氏ジャックに愛を懇願している。
ありえへん。
・・ね?以前の出演作の作風とはかなり雰囲気が違っているのですよ。
以前の作品では、絶えず一つのカメラアングルに男女を閉じ込めて“デスマッチ”をさせていたからなぁ、観るほうもしんどかったですよ=そんなビフォアシリーズとは違う、一人でいるシーンも多用されている=“間”を生かす脚本。これは観る者のためにもとても親切な良い配慮です。
実の両親(!)を劇中でも両親役で起用。登場人物を増やしたことでも作品のトーンを愉快で柔らかなものにすることに成功してますよね。
実家でのびのびする彼女に振り回されて当惑しきりのジャックくん。
でもジュリー・デルピーにとってはFRANCEという国が、イコール「彼女の実家の庭そのもの」の扱い。遠慮なく大いに羽を伸ばす伸ばす。
おかしみを織り交ぜながら
フランス人デルピーの人間への飽くなき興味が止まらない。
思いましたよ、
とことん自分のパートナーに興味を持ち、夫や妻と語り合うのって、生涯、どちらかが死ぬまでの関係の、これは男女が友達であることの生命線だったのかもしれません。
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続編では、彼ジャックの国アメリカが舞台らしい。
何処に行こうとデルピーの優位は想像がつくが、予告によると彼らは別れてしまうらしい。ジャックが気の毒だから僕は観たくないなぁ
ブラック・シュールレアリズムですね。
悪のりしているつもりは彼女はないのでしょうが、とにかく笑ってしまいました。
ジュリー・デルピー、その才能に脱帽です。
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【フランス人気質】
僕は、ドゴール空港ではカウンターのブロンド職員にえらく怒られて、自分の飛行機が飛んでいくのをガラス越しに見送ったこともありますー
僕の英語が下手なことが彼女には我慢がならなかったようで(笑)
郵便局でもパリジェンヌにキレられてお釣りをもらえなかった。僕の前に並んでいた青年もやられていた。
その日は下町の安宿にUターン。移民のお姉さんが肩をすくめて慰めてくれました。
フランス人の居丈高は噂以上に大したもの。
在仏日本人たちは、つんけなフランス人たちの中で、どんだけ当地で頑張っているか、想像に余りあります。
通じなくても構わない。相手が嫌がっていようが構わない。こちらの要求を訴え続けなければならないみたいです。
デルピーのお父さんの意地悪さと、お母さんの小悪魔ぶり。そしてタクシー運転手のハチャメチャ具合。
一見の価値あり
welcome to france🇫🇷 です。
ジュリー・デルピーのセンス
ビフォアシリーズが好きで、ジュリー・デルピーの他の作品も見たいということで鑑賞したが、やはりジュリー・デルピーはすばらしい役者であり、脚本家だと思った。演出にはそこまでこだわらない、リアルな描写が見ていて心地よい。
好き嫌いが出る作品なのかな
フランス人の彼氏と観ました。
そうそうフランス人ってこんなんだよねとか、フランス人の喋る英語ってこんなんだよね、というところは一人で笑いました。(笑)
カップル二人の会話が面白く、最後まで飽きません。
脚本、監督、音楽、編集、主演を担当したジュリー・デルピーは本当にすごい。
マリオンのセリフは、私が言いそうなことが結構あって面白かった(笑)
映画紹介では、二日間のドタバタ、と書いてあるのでもっと大変なことがあるのかと思ったら、意外と軽かった。
こういう作業を繰り返して、カップルは関係を深めていくのよね、と思います。
マリオンの行動に共感でき、下ネタに笑えるかで好きか嫌いかはっきり分かれるようですね。
ラストの、毎朝その人のくしゃみで起こされても、他の誰とのキスよりもそのくしゃみがいい人がいる、みたいなセリフを、私の彼がいいねえと言っていました。
ただ、次作ではこの二人が離婚していることを考えると、悲しくなってやっぱり永遠の愛なんてないのかしら・・・と考えてしまいあまりラストを楽しめなかったです。
ずっと幸せで終わって欲しかった。
映画自体は期待していたものよりとてもよく、また観てみたいなあと思います。
ラブコメの良作
ジャケットがおしゃれで惹かれたのですが、
中身は見事にちょっと下品で困ったさんなラブコメディ。
ジュリー・デルピーマリオンの、ちょっと年をとった女の魅力と無鉄砲でちょこっと無神経な性格をよく表した演技。
さらに、そんな恋人に振り回されるフランス語があまり分からないアメ公(笑)を演じるアダム・ゴールドバーグが格好良い!
なにより、フランス人って本当にこうなの?というくらい、文化の違いというか面白い意味でフランスすげえってなってしまうかも笑
テンポ良し!良作✨
これは多分…女性しか楽しめないんじゃないかな?(笑)などと思いながら女の私は存分に楽しみながら本作を視聴できました(^^)
フランス=優雅のイメージがぶっ壊されました☺
恋して愛して傷つけて傷つけられてはやはり万国共通ですね!
このレベルなら映画館で見ても良かったなあ(^^)
笑い所がいっぱいあって、ちょっと彼氏が可哀想で、それでもパリはやっぱりおしゃれで、
とても素敵な作品でした(^^)✨
フランスでは、元恋人と付き合うの
映画「パリ、恋人たちの2日間」(ジュリー・デルピー監督)から。
フランス人は、フランス語に誇りを持っている。
こう言えば聞こえはいいが、
同伴者が、フランス語はまったくわからないと知ると、
その人を除いて、早口のフランス語で会話をし、
とんでもないことでも平気で口にしているようだ。(汗)
いろいろな会話をメモしたが、ここでは書けないような
しもネタまで、平然と口にする。
今回はその中でも、まだマシなフレーズでご勘弁を・・。
「フランスでは、元恋人と付き合うの」
でも「どうせ、わかりっこないから」が前提の会話は、
相手の語学能力を見下していて、ちょっと怖い気がする。
わからないフリをしているが、実はわかっているかも。
「顔が悪い分、頭で勝負よね」・・なんて、
本人の前では、絶対言わないよねぇ。
ただし、これが映画の世界だけであって欲しいと願っている。
お母さんの秘密にびっくり!
機知に富んだコメディはいつだって大歓迎です。
主演のマリオンを演じたジュリー・デルピーが脚本と監督。
彼女がユーモアを好きだなんて、驚かされて嬉しくなってしまいます(なにしろ以前見た「トリコロール・白の愛」ではきつい印象を抱いたものですから)。
アメリカ人のジャックとフランス人のマリオンは旅先からニューヨークへ戻る途中、彼女の実家があるパリで2日間を過ごすことに。
独りよがりでナイーブなジャック。そんな男が彼だなんて気の毒なマリオン、と思うのも一瞬のこと。
二人が出歩く先に現れるのは、元彼、元彼、元彼。
タクシーに乗れば運転手はひとり残らず危ないやつで、アメリカ人が大嫌い。
マリオンの父親は歩道に停めた車を傷つけて喜ぶ変わり者だし、母親はプライバシーの概念なし。
ゲイに言い寄られ、泥棒に間違われ、フランス語が分からないジャックのストレスはたまるばかりです。
そしてマリオンの切れること、切れること。
ここにいたってジャックはマリオンのことを全然分かっていないことに気づきます。
遅かったなあジャック君。
またひとり気の毒な男が増えてしまいました。
お気に入りのシーンをひとつ。
「パリでどこを見たい?」という家族の質問に、ジャックは「ジム・モリソンの墓」
その瞬間いやな沈黙が流れるのですが、映画後半で母親(デルピーの実の母)が明かすその理由にびっくりしますよ。あまりの事実に呆然。
すごいお母さんなのでした。
デルピーは「白の愛」でもけっこう危ない女を演じていましたが、今回の役どころはそれより数段上。やりたい放題やったという感じが伝わってきて、思い切りの良さに拍手。
監督ジュリー・デルピー、万歳!!
女優が監督と主演をこなすと聞いてちょっと嫌な予感がしたのですが、まったく杞憂でした。
NY在住のカップル、アメリカ人のジャック(アダム・ゴールドバーグ)とフランス女・マリオン(デルピー)。
映画はべネチアでのバカンス帰り、マリオンの実家があるパリに二人が立ち寄るところから始まります。
マリオンの実家滞在中ジャックは、うさぎ料理や罵倒仕合のようなパリ式のコミュニケーション、自由度の高い貞操観念などに度肝をぬかれます。
旅先のカルチャーギャップを描いた作品として、ソフィア・コッポラ監督の「ロスト・イン・トランスレーション」を思い浮かべますが、カルチャーギャップを単にネタとしなかった点で、本作「パリ、恋人たちの2日間」の側に軍配があがります。
たぶん、マリオンは、ベネチア旅行よりもパリの実家逗留こそ目的だったのです。その意味で、ジャックを面食らうパリ式の生活習慣は、マリオンの飾らない自分自身だと言えます。
困惑するジャックは、急激にマリオンが見知らぬ女のように感じられます。おそらく、マリオンはそうなることを予想したでしょう。にもかかわらず、彼女はパリ逗留に賭けたのです。ジャックがうさぎ料理を受入れるように、無理のない自分を受入れてくれるかどうかを見極めたくて。
マリオンは、ふたりの未来を先取り的に察知しているかのようにクールです。パリ逗留を思いついたときのマリオンは、軽く絶望を抱えていたと僕は想像します。そしてこの絶望の仕方こそがマリオンという女性のセクシーさだと思います。
監督ジュリー・デルピー、万歳!!彼女は今もっとも前途有望な監督だと太鼓判を押します。
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