「コブクロのWhite Days とシンクロ!」銀色のシーズン mupiroさんの映画レビュー(感想・評価)
コブクロのWhite Days とシンクロ!
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「愛と希望」がなければ人は生きていけない。
主人公の城山銀は幼い頃に親をなくしながらも、桃山町で有望なスキーヤーに成長する。銀の挫折(ある大会での失敗と怪我から立ち直れない)には、この孤独な生い立ちが背景にあるのだが、この映画は多くを語らない。エンディングの「White Days@コブクロ」の歌詞に「僕(銀)」の孤独の影を見出すだけである。
桃山町で出会った仲間と共に野放図な日々を送る銀の前に、綾瀬七海が現れる。彼女もまた愛と希望を失い、心の闇をさまよっていた。しかし映画の後半までそれは語られることがない。
ホワイトウエディング企画に乗ってきた七海を軽蔑していた銀が、いつの間にか七海に惹かれ、その唇にひきよせられていく(キスは成功せず…)。
この映画はこれまでのエンターテイメント映画とは異なり、等身大の愛・希望・優しさとの出会いの喜びを描いた穏やかな作品である。登場人物は皆、不器用だがあたたかい。何度か見ているうちにそれが心に沁みてくるヒューマンな映画である。
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