「泣いたのは子猫じゃなくて娘の治子」子猫の涙 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
泣いたのは子猫じゃなくて娘の治子
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主人公の森岡 栄治(武田真治)は実在の人物で22歳の時1968年メキシコ・オリンピックのボクシングバンタム級で銅メダルを獲得、その後、試合で片目を失明し25歳で引退、58歳で食道がんで死ぬまでの栄光と挫折を甥の脚本家森岡利行が舞台化「路地裏の優しい猫(2000年初演・劇団STRAYDOG)」したのをベースに映画化したのが本作。
叔父の半生なので実話ベースだろうが脚色程度は不明。
冒頭、小学生の娘、治子は同級生の男子がいじめにあっているのをみて救出、ボクサー並みのパンチ力は父親ゆずりかと感激したのも束の間、定職の無い父、生活を支えるのは水商売の母、それでも夜遊びをやめられない父を治子はエロ親父、糞親父とののしりまくり。
愛想を尽かして出て行った母親、父親はやくざの用心棒からボクシングジムの支配人に抜擢され、なんとか明かりが見えたが、親子関係は相変わらず、後妻に訪れたのがバーの女給裕子(広末涼子)、反発する治子・・。好きなバレーの月謝も払えず、父は偽造株券で誤認逮捕と治子の苦難はとめどなく続きます・・。
タイトルは子猫だが、治子が捨て猫を拾ったがほとんど出番のないまま死んでしまった。泣いたのは子猫じゃなくて娘の治子でしょう。
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