「最後が惜しい!!」消されたヘッドライン yoneさんの映画レビュー(感想・評価)
最後が惜しい!!
昨日から上映開始された映画。
主演はラッセル・クロウ。
主人公の新聞記者と友人である政治家の関係を横軸に、その政治家と愛人関係にあった人物の死と、全く関係の無いと思われた殺人事件の真相を追っていくうちに、次第に明かされていく意外な事実…という縦軸が絡み合った、ミステリー映画。
原題は「State of Play」。
実は大元は数年前にイギリスBBCで製作されたテレビドラマ。映画観終わって、家でHP調べてて知った。日本でも今年正月に数回に分けて放映されている。
ただ、この作品を見てしまうと映画とほぼ同じだったりするので、まだ映画観てなくて、これから観ようと思ってる人はネタばれ注意。
さて、映画を観た正直な感想だが、ちょっと残念だった。
というのも、割とガチなジャーナリズム魂を見せつけてくれるような映画を予想(期待)していたのだ。以前観た、ウォーターゲート事件を扱った映画「大統領の陰謀」のような。
「大統領の陰謀」はすごく面白かった。日本のジャーナリストには無い、真実を追究する男たちのドラマ、そしてそれが国益に繋がっているという、アメリカのジャーナリストの高い志を感じさせるような。なので、予告編を観たとき、同じコンセプトの映画なのかなーと思ったのだけど。。
どんでん返しがありストーリーは食いつきが良い。それは良いのだが、結局民間軍事企業の問題は??最後、急速に問題の本質が社会的な事から個人的な事にシュリンクしてしまい、ちょっとどっちらけな感じになってしまってる。少なくとも予告編の「そのスクープがアメリカを葬り去る」というコピーは吹き過ぎ。そんな大げさな話じゃない。
なんか、どんでん返しを生むためにストーリーを捻じ曲げた感じすらしてしまう。これが真相なら別に犯人が殺人まで犯す必要無かったんではないの??
ラッセル・クロウの演技は素晴らしかった。ヒロインの女優さん、レイチェル・マクアダムスも好きなタイプ。この映画で初めて観た。だからこそ余計に惜しい。もっと鑑賞後「?」が浮かばないような、辻褄の合うストーリーにして欲しかった。
まぁ、ミステリー好きならそれなりに楽しめるとは思う。
レイトショーで観たので、少なくとも、1,200円の価値はあったかな。。