「で?コレを見て、どうしろと…?」DRAGONBALL EVOLUTION mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
で?コレを見て、どうしろと…?
実写映画化のニュースが流れて以来、様々な物議をかもしてきた映画が、遂に公開!最初に言っておきましょう。コミック、アニメとはまったくの別物です!悟空にはシッポも無ければ、觔斗雲(きんとうん)にも乗りません!『今まで見たことのない「ドラゴンボール」が待っている!』ってのは確かですが、どうなの、コレ?
申し上げておきますが、吾輩そんなに「ドラゴンボール」について詳しいわけではございません。コミックを最初から最後まで読破したこともありませんし、TVアニメを毎週欠かさず見ていたわけでもありません。いわゆる“「ドラゴンボール」芸人”レベルほどの知識なんぞは、ハナから持ち合わせておりません。でもね、学生時代(高校~大学のころですわ)にやはり“少年ジャンプ”は読んでますし、家で普通にTVをつけて、何気なくアニメを見ていたりもしましたから、やはり「ドラゴンボール」は“ごく普通に”好きです。その程度の吾輩が、この映画を観て『全然、別物!』って言い切っちゃうんですから、コアなファン(それこそ“「ドラゴンボール」芸人”みたいな)なんかがこの映画ををご覧になったら、果たしてどんなコメントを吐かれるでしょうか?考えただけでも、恐ろしいですわ。
原作者・鳥山明さんが、何故か“製作総指揮”に名を連ねておられるのですが…ホント何故なんでしょう?映画を観た後の吾輩の頭には“?”しか浮かびません。『同じタイトルの付いた、全く別のお話』って説明されても、これはなかなか納得出来るもんじゃないと思いますよ。アメリカではどうかはわかりませんが、日本では確実にヤバい(後年、“トンでも映画”として語られること間違いなし)と思います。あ、アメリカでもビミョ~かも…。
この映画、何より致命的なのは、「ドラゴンボール」というタイトルが付いてようが付いてまいが、『1本の映画として見て、破綻してないか?』と思わせるほど、完成度が低いのです。基本ストーリーがヒドい。7個のドラゴンボールは、あっさりと集まってしまいますし、ヤムチャとブルマはいきなり惹かれあいます(前後に何の脈絡もなく)し、何よりピッコロはどうやって復活したのか、ま~ったく描かれておりません。恐らく、随分と話を端折ったのでしょう。その結果、上映時間たったの1時間27分!何でこんなに短くする必要があるのか??理解に苦しむな~。
字幕版を見たのですが、日本語吹替え版で悟空の声を演じるのは、お馴染み野沢雅子さんではありません。吾輩ぜったい『オッス、オラ悟空!』というあの台詞を聞きたかったのですが、この映画ではムリですね。むしろ野沢さんじゃなくて、よかったと思います。あの顔に、あの声は合いません!
ラストが、いかにも『続編作るよ!』的な映像で終わってるのですが、どうなんでしょうか?あの映像自体が要らんような…ていうか、もう作らなくてイイよ!って、吾輩は思ってしまいました。何ともはや…。
私も同感です。随分以前から話題になっていた日本を代表するアニメ、コミックの「ドラゴンボール」の実写映画化だけに本当に残念です。それを全く考えずに別のSFアクション映画と思っても全くいただけません!制作費の無駄遣いかな…。ネタばれかもしれませんが、エンディングの映像は“エッ〜!ホントかよ?”と思ってしまいました。
>『1本の映画として見て、破綻してないか?』
まったく同感でした。ヤバイですね。
自分もドラゴンボールじゃなくて、楽しいカンフー系映画だ!と思いこんでみてもこれはB級以外なにものでもないです。ワイヤーアクションもまったく洗練されていなかったですしね。