ATOMのレビュー・感想・評価
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キャラの造形や性格を原作と同じにしてほしかった
とてもCGのレベルが高く、ストーリーもかなり原作を意識したもので悪くない。
しかし、原作のキャラへの愛着が強すぎるのか、やはりおなじみのキャラ達(アトム、天馬博士、お茶の水博士、ハムエッグ)に対しての違和感、コレジャナイ感を感じずにはいられなかった。いったいなぜ、何のためにアレンジしたのか…。原作の造形は3Dとしても十分魅力的な造形だと思うが。
「いい子として作られたロボット」というフレーズには琴線に触れるものがあった。邪心をもたないピュアなものとして作られた人工物としての悲しさ、人間の業を感じずにはいられない。
それだけに、アトムのはじめの方の性格や行動には違和感があった。
また、脚本の練りこみの浅さも感じた。たびたびストーリーやキャラの言動に「?」と感じさせるものがある。トビーの髪の毛のDNA情報でトビーの記憶を移植するみたいな描写があったり、ロボットをモノ扱いして破壊することの是非を語っておきながらアトムが平気でロボットを破壊する描写があったり…。
原作のアトムは多様なテーマがあり、それぞれ深いので、実は長編映画向きだと思うのだが、その良さが活かしきれてないように思った。
粗は目立つが楽しめる。父子のドラマが心に迫る良作。
日本の国民的キャラを海外で映画化と聞くと『スーパーマリオ』『北斗の拳』『ドラゴンボール』の悪夢が頭をよぎるが(笑)、今回はCGアニメということもあって違和感は薄め——ていうか、なかなか面白いじゃないですか!
まあ20代半ばの僕はオリジナルの『鉄腕アトム』をせいぜいTV特番くらいでしか目にした事がないので、違和感をあまり感じないのかも。
映画で特に印象的なのは、アトムがテンマ博士に捨てられるまでの過程。
アトムは『A.I.』のオズメント少年のようにロボットの欠点ゆえに捨てられるのではない。
アトムはテンマ博士の事故死した息子の完璧なコピーだ。仕事人間だった博士は父親としての役割を果たせなかった無念を晴らすべく、アトムにありったけの期待と愛情を注ぐ。
だが息子と接する機会の少なかった彼は、死んだ息子を理想化するあまり、息子が本来有していた部分さえも否定してしまう。なんて皮肉だ。
キャラの心理描写が荒い、展開がせわしない等の食い足りない点もあるが、アクションシーンも愉快なキャラもたっぷり。
手塚治虫作品への敬意も感じられるし、何より心に迫る瞬間がこの映画にはある。
親子揃って楽しんで観られる良作です。
アストロボーイ
自ブログより抜粋で。
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上戸彩がアトム役の吹き替えをしたことで話題になっている日本語吹き替え版ではなく、オリジナルの日本語字幕版での鑑賞。
けど、それはちょっと失敗だったかな。字幕を追うことが普通の外国語実写映画以上に疲れた。
わかっちゃいたけど、「アストロ」と呼ばれるアトムやお茶の水博士の名前が英語の発音と字幕ではまったく違うのも最後まで違和感をぬぐえなかったし。
ついでに言うと、少々男前になったアトムのキャラクターデザインも慣れるまで時間が掛かった。
でもまあ、本作に限らずリメイクものには付きもののそういった違和感に目をつぶれば、ファミリー向けアニメとして、そつなくまとめられた良作だと思います、ハイ。
ATOM
手塚作品でも有名な「ATOM」ですが、作品としては、ATOMのイメージを壊さないように作られています。原作と比べてみると、ちょっと違和感も感じますが、これはこれでとてもいい作品のストーリとなってます。
ちょっとうるうるくる場面もあります。映画としては、いい構成になっていると感じました。
子供から大人まで幅広く知られている作品ですので、子供の頃に戻った気持ちでみると楽しめるとおもいます。
いろんな意味でメッセージ性の強い作品だと感じます。
是非これからみられる方は、エンドロールまで観てください。
一緒にくちずさみながら、楽しめるとおもいます。
浦沢直樹版アトム(コミック PLUTO)を源流としたSFサスペンス&ホラー作品を期待する
手塚治虫氏は、アトムという作品に 異種生命体は共存できるのか?そしてその実現のためには自己犠牲という選択肢を示されたものと感じている。まさに20世紀中期の植民地独立、公民権運動のさなかだからこそ生まれた作品と感じている。最近のハリウッドプロダクションのジャパンアニメにリメイクには、単にティーンエイジを取り込む安易さ、稚拙さを感じてならない。21世紀となって時代に即した、そして未来へのメッセージを込め、アトムの源流にある手塚治虫氏のメッセージを踏襲しつう、ミドルエイジまで鑑賞できるエンターテーメントな作品になればと期待するものである。
私としては、現在浦沢直樹氏がコミック連載しているPLUTOをベースとしたSFサスペンス&ホラー作品が生まれないか希望している。
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