劇場公開日 2009年10月10日

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「キャラの造形や性格を原作と同じにしてほしかった」ATOM SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0キャラの造形や性格を原作と同じにしてほしかった

2021年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

とてもCGのレベルが高く、ストーリーもかなり原作を意識したもので悪くない。

しかし、原作のキャラへの愛着が強すぎるのか、やはりおなじみのキャラ達(アトム、天馬博士、お茶の水博士、ハムエッグ)に対しての違和感、コレジャナイ感を感じずにはいられなかった。いったいなぜ、何のためにアレンジしたのか…。原作の造形は3Dとしても十分魅力的な造形だと思うが。

「いい子として作られたロボット」というフレーズには琴線に触れるものがあった。邪心をもたないピュアなものとして作られた人工物としての悲しさ、人間の業を感じずにはいられない。

それだけに、アトムのはじめの方の性格や行動には違和感があった。

また、脚本の練りこみの浅さも感じた。たびたびストーリーやキャラの言動に「?」と感じさせるものがある。トビーの髪の毛のDNA情報でトビーの記憶を移植するみたいな描写があったり、ロボットをモノ扱いして破壊することの是非を語っておきながらアトムが平気でロボットを破壊する描写があったり…。

原作のアトムは多様なテーマがあり、それぞれ深いので、実は長編映画向きだと思うのだが、その良さが活かしきれてないように思った。

SP_Hitoshi