「贅肉たっぷりの見ごたえ」サブウェイ123 激突 asukari-yさんの映画レビュー(感想・評価)
贅肉たっぷりの見ごたえ
元々は小説から、本作で3度目の映画化となるそうで、今回はデンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタが“競演”するサブウェイ(地下鉄)アクション映画。監督は「トップガン(1986)」や「アンストッパブル(2010)」のトニー・スコット。この監督、個人的にはアクションに強い印象を持っており、しかも2時間切る作品なのでテンポの良さにも期待しつつ本作を鑑賞。
ストーリーは、“ペラム123”という地下鉄車両をテロ集団がハイジャック、たまたま指令勤務をしていた男:ガーバーに乗客を人質に1000万ドルの金を市が用意するよう要求。ガーバーはそのまま交渉役を務めることになる・・・という流れです。
確かにテンポは良い。テロ集団の頭領を務めるジョン・トラボルタの切れ味ある展開に上手く合わせてスリルを盛り上げていくデンゼル・ワシントン。脇にはジョン・タトゥーロとジェームズ・カンドルフィーニという実力ある脇役が緊張感を緩ませない。見応えとしては十分・・・だが
あまりにもスタントアクションが多すぎ。
正直「いる?」とも思えるような仰々しいカー&バイクアクション。烏合の衆が右往左往とバタつくような混とんとしたシーン。交渉と言いつつも思いのほか力業な展開。アクション好きなら問題ないだろうが、個人的にはハッキリ言って、スマートさはない。無駄な肉付けが多いのが印象。
しかし、
全体的なテンポの良さが贅肉をあまり気にしないように感じさせる。
油っこいが、胃もたれは起こさない。だから最後までしっかり観れる。これで長い作品ならしんどくなるところ。ここがアクションに強い監督の巧い裁量ではないかと思う。
贅肉たっぷりも切れのある展開で見どころある本作。個人的にはもちっとスマートな体型にしてほしいところだが、悪いわけではない。とりあえずサクッとしたアクションが好きな人にはお勧めだと思います。