「みんなで叫ぼうハルク・スマッシュ!! 何よりパンツの伸縮性がすごい…。」インクレディブル・ハルク たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
みんなで叫ぼうハルク・スマッシュ!! 何よりパンツの伸縮性がすごい…。
アメコミヒーロー映画「MCU」シリーズの第2作。
実験により巨大な怪物「ハルク」に変身してしまう体となった生物学者ブルース・バナー博士と、彼を追うアメリカ軍との戦いが描かれる。
○キャスト
トニー・スターク/アイアンマン…ロバート・ダウニー・Jr。
新たなキャストとして、主人公ブルース・バナー/ハルクを演じるのは『ファイト・クラブ』『レッド・ドラゴン』の、名優エドワード・ノートン。
ブルースの元恋人、エリザベス・ロスを演じるのは『アルマゲドン』『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのリヴ・タイラー。
敵対する海兵隊員エミル・ブロンスキー/アボミネーションを演じるのは『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』のティム・ロス。
ハルクの血液入りジュースを飲んで大変なことになってしまったミルウォーキーの男を演じるのはスタン・リー。本作でも製作総指揮を担当している。
製作はケヴィン・ファイギ。
本作はスーパーヒーロー物というよりは怪獣映画といった方が良いだろう。
映画のクライマックスでの、ハルクVSアボミネーションは見応えたっぷり❗️
まさかの必殺技炸裂!ハルク・スマッシュ!
ロケーションはとても美しい。
前半の舞台であるブラジルの貧民街は、ごちゃごちゃしていながらも色彩が鮮やかで、否が応でも映画の世界に心が惹きつけられてしまう。
「MCU」シリーズ1作目の主人公トニー・スタークがこの世の全てを手に入れたかのような大富豪のプレイボーイだったのに対して、本作の主人公は政府から追われ、極貧の中なんとか生き延びている陰気な男。
同じシリーズなのにこの2作が対称的な作品/キャラクターとなっている点はとても興味深い。
ところどころ良いね!と思えるポイントはあるのだが、映画の出来はというと決して褒められたものではない。
映画の大部分はエドワード・ノートンがシリアスな顔をしながら逃亡を続けるだけ。
途中でヒロインが合流するが、このキャラクターが全然好きになれない…。リヴ・タイラーは確かに美しいが、今彼から元彼への心変わりの早さといったら…。何のためにこんな設定にしたのか理解不能。
辛気臭い男と尻軽女の逃避行を延々見せられてフラストレーション溜まりまくり。
そもそもバナーとエリザベスの掘り下げが全く出来ていないため、この2人に全然感情移入出来ないというのはかなりの大問題だと思います。
アメリカの精鋭部隊も全然強そうじゃないし、実際弱いし、ラスボスも特に理由無くハルクと戦うし、とにかくシナリオの一つ一つが中途半端!物語の求心力が弱すぎる!
大体バナー博士も血が出るとヤバいことを知りつつジュース工場で働いてたり、クライマックスでは変身できる確証もないのにヘリから飛び降りたり(下に人が居たらどうする気だったのか?)、細かい所が適当でそれがすごくノイズになりました。
ハルクが大暴れするシーンは面白いのに、それがあんまり無いことが残念。全体的に惜しい作品だと思う。
※ラストシーンに次回作への伏線が仕込まれていたし、次もエドワード・ノートンが大暴れするんだろうなぁー( ˘ω˘ )
…って『アベンジャーズ』からキャスト変わっとるやないかいっ∑(゚Д゚)(知ってたけど…)
エドワード・ノートンからマーク・ラファロにチェンジ。
役者としてはノートンの方が好きなのだが、ハルク役にはマーク・ラファロの方が似合っている。
ノートンだとちょっとヒーロー感が出過ぎていて、バナー博士の幸薄い感じが上手く表現出来ていなかったように思う。
『アベンジャーズ』への出演をノートンが断ったらしいが、結果的にはその方が良かったかも(ノートンはビッグ・チャンスを逃した形になったが…)。
今考えると、アベンジャーズのメンバーにエドワード・ノートンがいたかも知れないとは想像できないなぁ。
しかし、2020年現在、『ハルク』の単独主役の作品はこの一本を除き制作されていない…。同期達は『3』まで作られているのに…。
頑張れハルク!!ハルク・スマーッシュ❗️❗️