「“B級大作”の面目躍如」スター・トレック マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
“B級大作”の面目躍如
設定を若きカークの時代にしたことで、旧「スター・トレック」の世界観を利用しながらも枠にとらわれない自由を手に入れた。これまでにない生き生きとした描写で成功している。新生ボンド・シリーズと同じだ。また、オリジナルのクルーに戻ったことで、私のように“カークやスポックたちが出ないスタトレなんてスタトレじゃない派”を取り込めるという一石二鳥を果たした。だいいちキャスティングがいい。皆、オリジナルのメンバーが若いときに演じたのではないかと思えるほどの素晴らしさだ。ザッカリー・クイントのスポックもいいが、クリス・パインのカークがエネルギッシュで、若さゆえの高慢な鼻っ柱で作品をぐいぐい引っ張る。
チープなタイム・トラベルと強引な展開もあるが、それこそがスタトレの味で、“B級大作”の面目躍如といったところだろう。
ラストまでワクワクし、エンド・ロールのテーマ曲まで聞き入ったのは久しぶりのことだ。
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