ゼロ時間の謎のレビュー・感想・評価
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ホームズ、メグレ、マーブル♪
殺人事件での殺人が行われるのは単に物語の結末。様々な場所から様々な人々が一点に関わり合う、まさしくその時間が“ゼロ時間”なのだ。という理論を持っていたのがトレヴォーズ元検事だった。
ホームズ、メグレ、ミス・マープル、ポアロ、コロンボ・・・♪と歌う、バカンスにやってきた警部が事件に巻き込まれるのも面白いが、なぜだか全体的に静かな展開。
中年のヴェルテルの自殺未遂というプロローグから始まるのだが、彼が病院の看護師から「そこにいるだけで重要な役を演ずることがある」などとアドバイスをもらい、彼が後に重要な位置になることがわかる。
トレヴォースの死に関しても、持病の心臓病があるためにエレベータに“故障中”の札をかけておくだけで犯した殺人じゃないかと疑われ、そしてメインの殺人はドラマが始まって1時間経ってから起こるのだ。最初は甥のギヨームが疑われたのだが、証拠品が多すぎ。ゴルフクラブや返り血を浴びた上着など。ところが眠らされていた使用人の一人が目覚め、新たな証拠品が発見されたこともあり、ギヨームは逮捕された直後に釈放される。そして逮捕されたのが前妻であるオード(キアラ・マストロヤンニ)。このまま終わるはずもなく、前出のヴェルテルという証人が現れるという仕組みだ。
伏線もかなり用意されているし、犯人当てみたいな感覚で楽しめる作品。オードじゃなけりゃ誰なんだー?てな感じで。
結局は、アリバイ工作も完璧にしたギヨームが真犯人。彼はオードに逃げられ、トマの兄と駆け落ちされた。その兄の死にも関わっていたようだ。性格に問題ありだったのか、少年時代にもやばいことやってたみたいだし・・・
フランスらしいお洒落な作品…
フランス産でポアロやミス・マープルが出てこない作品のため、アガサ・クリスティらしさはあまり感じられませんが…とてもお洒落に仕上がっていると思います。
フランスらしいユーモアもちりばめられています。
ストーリーは少し複雑なので、先に「ゼロ時間へ」の原作を読んだり他の映像化作品を観てからの方が分かりやすいと思います♪
アガサ・クリスティの作品全般に言える事ですが、これは特に謎解きではなく人間模様を楽しむ作品だと感じました(^^)
メルビル・プポーのファン必見
この作品は、メルビル・プポーの美しさとセクシーさに尽きます。作品としては、普通でしたが。
個人的に「ぼくを葬る」に匹敵すると思います。しかも、美しすぎる殺人犯。ファン必見。
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