「怖いけれど愛が感じられる秀作」アウェイク 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
怖いけれど愛が感じられる秀作
小地蔵は、臓器移植に反対してきました。何故なら、こちらの世界に住む住人として、脳死者は実際には死んでおらず意識もあるから、絶対に死んでいないと断言できるからです。そのため、臓器移植で体にメスを入れられると大変な痛みと恐怖を感じているのです。 なかなかこうした霊的真実は現代医学では受け入れられないことなのかも知れません。しかし、人間の霊性を認める医師も少なからずいます。アメリカの医学者のそんなひとりが、臓器移植で体にメスを入れるとき、脳死んだはずの人体からの大きな電気信号の変化があることを臨床例として学会に報告しています。
ドナーカードを持っている人であれば、きっと本作のような体験をする可能性が高いでしょう。そのためにも本作でそれを疑似体験できることには意義があると思います。
主人公の青年は心臓移植を受ける手術の全身麻酔中、意識と感覚が覚醒するが体は動かず、心の中で(やめてくれ!)と叫びながらメスで胸を切り裂かれてしまいます。さらには手術中に魂が体から抜け出し、病棟の中や過去の出来事の映像を目にしながら、自分の手術に関する驚くべき真実を知るというサスペンスなんですね。
これって手術シーンはとてもじゃないけれど正視できないほどのリアルさでした(^^ゞ思わず目をそらしまし。しかし献身的な愛もテーマになっておリ後味は悪くなかったです。誰かさんのように、スプラッターな作品に好んで飛びつくような、怖いもの見たさの人ならお勧めできます。
ヘイデン・クリステンセンのエモーショナルな演技が秀逸でした。痛みがよく伝わってきました。
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