「ホラーというよりSF」ミスト solcovさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーというよりSF
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唐突にとんでもない状況に放り込まれた人々の周章狼狽ぶりを描く映画は過去にたくさんあるが、そういう作品群を表面的に踏襲しつつ、もう一歩人の内面に踏み込んだところが面白かった。
状況を理解できないまま、人が自主的に作り出す恐怖、というところだろうか。中盤の人間模様はスティーブン・キングのお家芸とも言うべきドロドロぶりで、ラストに向かって主人公が追いつめられていく描写にも説得力がある。
ただ、若干「恐怖の実体」を映像的に見せ過ぎてしまったために恐怖感が減殺されている部分があり、その点だけは惜しいと思った。
もっとも、恐怖感と一緒に後味の悪さも減じられているから、それはそれで適切な判断だったのかも知れないが・・・。
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