奇跡のシンフォニーのレビュー・感想・評価
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白々しい予定調和の話
総合40点 ( ストーリー:20点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
もうちょっとしっかりとした話なのかと思っていたら、安物の児童文学なみの安直な話だった。少年は不遇とはいえただの音楽の神童を越えた超人的な楽器演奏能力まであるし、両親は色々な事情があっただけで本当は捨てられた子供ではない。最後には善意と偶然が重なりすべてが上手くいって普通の家族以上の栄光と幸せに包まれる。
こういう非現実的すぎる設定と進行でほら感動しなさいと言われても、白々しすぎて全く入り込めない。現実主義の大人には無理でした。
父母のドタバタ
2007年。10年前に放映されたとの事。音楽と父母の声が聴こえて周囲から噓だろうといじめられる孤児院から11歳の男子が抜け出して、音楽を教えているおじさんと子供たちと会う。おじさんが、ロビン・ウィリアムズが演じているのは、ほとんど外国映画やタレントを知らない私にも判別出来た。
主役の子役のフレディ・ハイモアが、『チャーリーとチョコレート工場』や『ネバーランド』にも出ていた事もすっかり忘れている。だいたいその2作品の内容も忘れてしまった。ネット時代で無ければ、主役の名前さえわからなかっただろう。あまりにアメリカその他世界のエンターテイメントその他を何にも知らない私をなぜか意識してしまう。10年前と比較的最近の映画だからか。10年の間にはロビン・ウィリアムズも死んでしまったが。子役も現在は25歳だそうだ。4歳さばをよんで演じていたって事か。ここが2007年という現代らしいのだが、主役の父母が行きずりの出会いをして、そのまま野外で性行為をしてしまい、その一度で主役を妊娠してしまった。父はロックバンドで歌い、母はクラシックのチェロ奏者。母が令嬢で身分が違い、母の父から主役を生むのを反対され、母が手術室で目覚めた時には中絶と噓をつかれ、多分、こっそり主役は孤児院に送られたらしい。このように、行きずりでデキちゃったような所は本来は問題なのだが、映画は子どもが音楽に導かれ、マンハッタンに行ったらしいが、やがて父母もそれぞれ別々にその場所に導かれるらしい。11年後に母は独身を通していて、父は音楽を辞めて恋人がいたが、昔の音楽仲間の集会になぜか行ったときに殴り合いをしてしまい、多分、驚いて恋人が去ってしまったようだった。母の父が死ぬ間際に、子供は実は孤児院に送ったのだと教える。主役の男の子は、マンハッタンなのか、ギター演奏を路上でして金を稼いでいた。多くの観衆が集まった。少年は音楽の天才だった。問題は一夜限りの行きずりの性行為をしてしまったところにあるが、神が死んでしまった現在は、その子供が父母と再会するという修復で誤魔化してしまう。表面的には災い転じて福となす感動物語としてしまうのだが、元々の行為の因果である。ただ、父母がお互いを忘れてはいなかった事。そこに良心の呵責からの名残があり、土俵際の倫理を残す。だがそれは小細工的で複雑だ。主役が孤児院から抜け出して出会った黒人の子供が、親父は神と違ってていたらくな人だったと言う。そこら辺にキリスト教の神とのコンプレックスの名残があるとみられた。神から自由になった迷いと闘わなければならないのだ。規範がわからないからである。だからこの時代の映画は、過ちからの修復に向かわざるを得ないのかも知れない。単に面白い境遇とか波乱万丈でドラマっぽいでは済まされない背景が隠されていると思う。大体、父母と話された子供がいじめにあったり、父母は生きていると音楽に導かれながら孤児院を抜け出してしまう。不良のようで実は父母と会いたかったという倫理観を持っていたのだ。演奏すれば父母と会えるんだと信じていた。最初は子どもが音楽で成功する話かと思って、つまらないかと思ったが、私は男女の関係とは何かに関心があって映画を観ているので、実は示唆に富んだ映画だった。BSで放映していたので、自分から選択した映画では無かったが。2007年というやや最近の映画でさえ、ゴスペルと言うのか、キリスト教の影響を受けた歌が教会で流れ、別れた父母や子供が再会する勇気や願い、孤独の悩みの内容である。やはりアメリカ映画はキリスト教から離れられない。ただ、視聴者側が賢くなければ、デキちゃったが修復されるのを、デキちゃったが容認してしまう。それは違う。再会の映画の切っ掛けにはなったが、デキちゃったでなければ、とっくに親子3人で暮らしていたのかも知れない。離れ離れになっても、子供と父母が再び集合してしまうのだから。規範を崩してしまったために、修復の過程がドラマになってしまったのである。足の遅い選手がファインプレーに見せてしまうような所を足の速い選手は地味なプレーにしているような違いなのではないか。自由や多様性は幸福からの回り道になってしまったのかも知れない。1970年の『ある愛の詩』でもモーツァルトからビートルズまで好きな女性が出ていたが、少年も、ギターから教会のオルガンまで弾きこなす。自由と多様化してしまった不具合からの融合を模索しているのだ。ただこの映画はまだ一癖あってしまって、ストリートミュージックとクラシックの取り合いに少年は巻き込まれてしまう。クラシックのほうの少年の作った曲はラプソディ(狂詩曲)になっていた。この時代の映画は、人種の融合は平気に表現されている。そして父も母も10年のブランクを経て、それぞれのポップスとクラシックをやり直す。私は結婚して妊娠という順番の筋を通したほうが良いと思うところ面で評価を下げるが、離婚時代に復縁という面ではファンタジックに大切な事を思い出させてくれる。あえて言えば、子供が離れた両親を結んでしまうような強さが減ってしまったという意地悪な解釈もある。この映画では再びの結びつきを音楽という共通項で括ったが、音楽だけでは無くて、他にも括れる共通項があるはずだ。それぞれの家族に。
邦題のせいで巡り会えなかった
なんとなく流し見してるBSで初鑑賞。
劇場公開時のことは、実は割と覚えている。
邦題のイメージで"ありがちなイメージ"を持ってスルーしてた。なんだよ、原題の「オーガスト・ラッシュ(八月の興奮)」だったら、全然違うイメージ持ってたよ。これは絶対、邦題のせいで出遭いを逃したケース。
作品の中身は、まさしく自分の観るべき映画だった。すぐさまサントラも欲しい。
おもいっきり奇跡!
作り話みたいだけど実話だというのだから面白い、という映画を最近続けて観賞したのだが、さすがにこれは都合良すぎ、出来すぎ、まさに奇跡のオンパレード。ここまでやってくれたら純粋に面白い。夢物語をありがとう。善意の人々、少年の愛らしさ、音楽に乾杯!珍しいけど邦題に乾杯!
音に導かれて
何気なくNHK-BSプレミアムの番組を録画。
そうしたら、( ゚д゚)ビンゴー。
一夜をともにしただけの間に、授かった命。だけど。
とまあ、孤児の話かなあ。と思ってみ始めました。
主人公が音楽の才能を開花していくところや、生みの母・父とすれ違ってばかりのところ。ツボを押さえてきますねえ。
全然知らなかったのですが、ロビン・ウイリアムズやテレンス・ハワードも、いい味出してます。
原題は主人公の名前「AUGUST RUSH」ですが、邦題のほうが素敵だし、ラストシーンにぴったりですね。
劇中歌もなかなか。ちょっと「ラ・ラ・ランド」を思わせる哀愁でした。
全ては音楽で始まった・・・
2008/07/13
まず始めに言えること、それは「音楽の持つ力」と「ドラマチックな世界」というものを好まない人には楽しめない作品ということ!
逆に言ってしまえば、何かしらの音楽経験があり音楽に思い入れがあったり、ドラマチックな世界に憧れている人なんかは楽しめると思います!
大事なのは劇中で「そんなのありえない」と思わない心。
それさえあれば予告通り純粋に泣ける映画だと思います。
まずこの作品はなんと言っても音楽がいい!
様々なジャンルの音楽が聴くことができ、どんな人でも音楽という面では楽しめると思う。
そして、普段あまり音楽に関係ない人でも少し音楽に興味が湧くようなそんな映画。
また、キャスティングも良い。
まず、天性の才を持つオーガストを演じるフレディ・ハイモアはここでも抜群の表情と演技で作品を後押しする。
そして両親役のケリー・ラッセルとジョナサン・リス=マイヤーズも良い。
特にジョナサン・リス=マイヤーズは個人的にかなり良かった!
あんなお父さんカッコイイよね。
そしてなんといってもウィザードを演じたロビン・ウィリアムズ!
彼なしでこの映画はないといってもいいほどの大役をこなした彼!
嫌になるほどピュアな映画に唯一登場した悪者。
しかし、彼が両親二人をあの日出逢わせたストリートミュージシャンだとすると・・・
すごく深い面白い話になってくる!
彼がいなければオーガストは産まれてこなかった。
つまり、全ては音楽で始まり音楽で繋がってたってことですね!
でも音楽だからこそああいった奇跡があり得るわけで、なんとか成り立った映画だと思いました。
2008/07/13
家族と一緒に観ると良いなー感じました。 ロビンウィリアムズの演技 ...
家族と一緒に観ると良いなー感じました。
ロビンウィリアムズの演技
特に物悲しい笑みを浮かべる表情が役柄とは別で渋いな〜と印象に残りました。
ラストの演奏会で、エヴァンによってライラとルイスが再び巡り会う場面
ライラがエヴァンに気づいた時の表情が
普通だったら瞳孔が開くほど驚くか、逆に状況が整理できず無表情になると予想したのですが
出会った頃と同じように微笑んだところで
「ミュージカルに近い温度で描きたかったんだ」
と、それまでの演出の甘さ(リアリティとの乖離具合)が殆ど腑に落ちました。
女性監督ならではの世界観でした。 車の音、人の足音、猫の鳴き声など...
女性監督ならではの世界観でした。
車の音、人の足音、猫の鳴き声など街の音が音楽を奏でるシーンなどがよかった!
バラバラになった家族が音楽という共通点だけで最終的には再会するのは、
ちょっとうそ臭いけど、奇跡のってタイトルについてるぐらいだから、ね。
音楽ができるっていいですね。
生まれ変わったら音楽的才能がほしい!
音楽の天才!
自分自身が音楽のある生活に携わってきたのもあって見入ってしまう場面が多かった。才能をどんどん周囲に認められていく姿が爽快で、見ていて気持ちがいい。少年の当初の目的である自ら夢を叶えるといった場面は、才能だけでなく諦めない気持ちや勇気を持って得られた結果でもあり、とても感動した。音楽は人と人を繋ぐのだなーと。♪♪♪〜
感動‼︎なんだけど…⁈
スゴイ面白かったです‼︎
1人の少年が家族を探しにでかけたことが、
奇跡の始まりなんですね〜
ラストの続きを見てみたいなぁ笑
音楽が最高ですね‼︎
ただ、主人公が本当に天才すぎて違和感はすごくありました…笑
楽譜初めて見たのにアレは無いです^^;
ちょっとだけ現実味を足したら、もっと良いのになと思いました
でも映画だから仕方ないのかな?
う〜ん
幸せになれる映画!!
劇中に使われる音楽や歌すごくいいし、物語もテンポよく進んでいくけど、どんどん少しずつつながり始めていく感じとても好きです!!一番好きなシーンは実の父と実の息子とは知らずに2人でギターセッションするところめちゃくちゃよかった!!あのセッションの音楽が一番好き!
マイナスイオン
とにかく癒された。。音楽は素敵だしほんとにマイナスイオンがこの映画から出てるように心が癒されました(^^)
エヴァンの天才的な才能には圧倒されますがそれが違和感を感じないほどに自然に楽しんでいる姿が健気でとてもかわいい。
でてくる人すべてが才能に溢れた音楽人ばかりで本当に音楽は人を引きつけ元気にし、人を結びつけるものなんだなぁーと感じた映画でした(^^)
流れる音楽、歌全部いい
1回観たことあったけど、同じシーンで泣いた。最後の両親が再会するところはちょっとやばいよな。息子が作った音楽が両親をまた巡り会わせたんだろうね。父親と息子が楽しそうにギターを弾きよるシーンも好きかな。確かにトントン拍子に物語が進んでいくけど、そんなんを忘れさせるぐらい音楽が良かった。
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