「犬とは相性のいいはずのジム・キャリーが噛まれてしまった。」ナンバー23 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
犬とは相性のいいはずのジム・キャリーが噛まれてしまった。
主人公のウォルター・スパロウという名前や、本編前の予告編や、最終的なプロットによってジョニー・デップを思い出した人は多いはず・・・などとこじつける作業よりも、誕生日とか名前の画数等の自分に絡む数字を足し算してしまう人は映画の魔術にしっかりとハマってしまうことでしょう。
主演するほとんどの映画で犬と仲の良いジム・キャリー。それが今回は動物管理局に勤めていて、野良犬なんかを捕獲する仕事なのです。誕生日に古本屋で手に入れた“ナンバー23”という本によって日常とかけ離れた妄想の世界に入り込み、自分の境遇と似ている主人公と不吉な数字にとり憑かれるようになっていく・・・
本や犬など、すべてが偶然の産物。だけど、数字だけは必然性があるものとして、見つめる方向が一点に絞られてゆくのです。ところが、プロットそのものを考えてみると、中盤以降までは事件らしい事件も起こらず、全く盛り上がらないという珍しいサスペンス(人は死ぬけど、小説の中だし・・・)。その緊張感の欠如が単なる妄想癖の男の物語だということを臭わせてくるのです。
ヒントは多すぎるほどあったし、この手の映画は多すぎるほどだし、想像できれば面白くもなんともない映画だったかと思います。ジム・キャリーは好きだし、バージニア・マドセンは奇麗だったし、俳優の演技を中心に見ていたら結構楽しめました。『バタフライ・エフェクト』の時と年齢が変わってないような子役ローガン・ラーマンによってタイムスリップした気分にもさせてくれたし・・・
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