劇場公開日 2006年3月18日

「【人気絶頂のなか、命を絶ったニルヴァーナのカート・コバーンをモチーフにした彼の死の前二日間を描いた陰鬱な映画。ニルヴァーナのファン(過去形ではない!)であれば、響くモノがある作品だと思う。】」ラストデイズ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【人気絶頂のなか、命を絶ったニルヴァーナのカート・コバーンをモチーフにした彼の死の前二日間を描いた陰鬱な映画。ニルヴァーナのファン(過去形ではない!)であれば、響くモノがある作品だと思う。】

2024年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■深い森の中を独り言をブツブツつぶやきながら、当てどなく散歩する若者。
 彼は麻薬の矯正施設を抜け出した、若者の間でカリスマ視されるミュージシャン・ブレイク(マイケル・ピット)。
 彼は現役の頃の自分を慕う人々がたむろする家に戻るが、時はゆっくりと終結に向かっていた。

◆感想

・名匠の粋にあるガス・ヴァン・サント監督は高校銃乱射事件を描いた「エレファント」を20年以上前に公開しているが、作品の幅がとても広い。

・今作もどこからみてもカート・コバーンにしか見えないブレイク(マイケル・ピット)の麻薬に侵された姿を只管に追っている。

■印象的なシーン

・森の中をブツブツと独り言を言いながら彷徨う様は、何とも陰鬱だが印象深い。

・後半、彼が歌う”ヴェルヴェットアンダーグラウンド”の”毛皮のビーナス”のシーンも彼の晩年の破滅的な人生を象徴するようである。

<〇坊の時代に、ニルヴァーナを聞き、一発で惹き込まれた者としては何とも陰鬱で、切ない映画である。
 美しいメロディの中、ヴァーブを利かせた名曲”Smells Like Teen Spirit"が収められた駄曲なしの超名盤”Nevermind"からの”IN UTERO"を聞いた時は、勿論名盤なのだが、カート・コバーン病んでいるんじゃないか、と思ったもんな・・。
 あの悲しき衝撃は今でも覚えている。>

NOBU