「終わらない家路」ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
終わらない家路
バイク事故までの自伝的視点を含めたドキュメンタリーです。
世代が違うというのが一番の理由ですが、声も単調なメロディもあまり好みでなく、じっくり聴いたことがありませんでした。
Woody Guthrieらを崇め、フォークという形態を使って詩を高らかに歌い始めた彼が、プロテストシンガーとして時代に持ち上げられていく前編。エレキを取り入れ商業的ロックと見られて批難されていく後編。Dylanの頭の良さ、神がかった才能もよく分かりました。歌詞もコメントも奥深いですが、インタビューの切り返しも上手いです。取り巻く関係者達のコメントもとても興味深かったです。
60年代は「主張によって評価が下る」時代。物理的不足、不平等、不満に満ち溢れた社会。受け身になるなと訴えるフォークシンガー達。
物質的に満ち足りてきた現代は、どれだけ周りに「溶け込めているかで評価が下る」ような所があります。"My name is Blurryface and I care what you think." (Twenty one pilots) なんて当時では出てこないだろうな。でも人種差別や宗教間の対立といった社会問題はより複雑化しているような。
John Jacob NilesとJoan Baezの歌声が素晴らしかったです。"Love is just a four letter word"!
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