「あ、『ルーブルの怪人』の監督だったのか」ルパン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
あ、『ルーブルの怪人』の監督だったのか
日本ではモンキー・パンチによる「ルパン三世」の方が圧倒的に知名度が高い。フランス人は当然のことながら、「ルパン三世」を知らない。そして、主人公であるアルセーヌ・ルパン(ロマン・デュリス)の揉み上げを見ると、どうしてもルパン三世を思い出してしまうのです。美女に弱く、華麗な盗みのテクニックを持つがちょっとおっちょこちょいだったり、殺人は犯さない、金持ちから盗む主義。やはりルパンはヒーローなのです。
『カリオストロの城』でオマージュされている原作のカリオストロ伯爵夫人やクラリスも登場するので、宮崎アニメファンも楽しめるかもしれない。もちろん次元大介や峰不二子も登場する(うそです)。父親殺人の謎や、マリー・アントワネットの首飾り、そして財宝の在処を示す十字架の謎、クラリスとの恋愛。原作3作分を1本の映画にまとめあげ、かなりエンターテイメント性を追及しているのである・・・が、エピソードの詰め込み過ぎのため、「あれはどうなったの?」と感じるくらいに繋ぎが甘く、ストーリーも飛び飛びになってしまった。813の謎を解いた段階でラストを迎えるのが丁度よいのでしょう。
公式サイトではルパンを評して「ダンディなアナーキスト」と書いてあるが、するとカリオストロ夫人は「クレイジーなテロリスト」といったところなのかなぁ。父親はさしずめ、「ダーティなサディスト」で、クラリスは「キュートなメランコリスト」。そうなると、kossyは「アバウトなレビュアー」なのかもしれない。
【2005年9月映画館にて】
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