劇場公開日 2005年7月9日

「もはや伝説的な(非現実的な)題材になってるかもしれないけど」ヒトラー 最期の12日間 UNEmiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5もはや伝説的な(非現実的な)題材になってるかもしれないけど

2020年11月21日
PCから投稿

ちょうど日が暮れていく時間に見たからか、余計に入り込んでしまった。
ヒトラーの複雑さを、改めて垣間見た気がする。

何故あんな状況でも、誰もヒトラーを止められなかったのか。
今見れば、狂気の沙汰、子供のワガママにしか見えないような彼の指揮に、何故部下は従ったのか。
人は、権力を前にすると、正しいことをするのがこうも難しくなるのか。

処刑への恐怖。
そして、自分のアイデンティティを失うことへの恐怖。

ヒトラーの夢。
みんながそれに乗っかった。
乗っからせるだけの魅力が、彼にはあった。
そういうことなのかもしれない。

ナチス政権をリアルタイムで知らない私ですら、ヒトラーの影響力や、その生き方には、なぜか興味を抱いてしまう。
実際に彼とともに生きた人たちが、彼に引きずられたのは、仕方のないことなのかもしれない。

見るたびに、違うことを考えさせられるのかもしれない映画。
よく、作りこんだと思う。

UNEmi