バス174

劇場公開日:

解説

2000年6月12日、リオデジャネイロで若い男が11人の人質を取り、立てこもるバスジャックが発生した。事件を生中継したテレビ番組の映像を使用した衝撃のドキュメンタリー。監督は「The Charcoal People(炭を作る人々)」で2000年ロサンゼルス国際ラテン映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞したジョゼ・パジーリャ。執念で入手した膨大な量のVTRを編集すると同時に、ジャック犯の家族、友人、警官、取材陣、人質らの証言を織り交ぜ、事件の本質と伴にブラジル社会が隠蔽してきた暗部を暴き出す。

2002年製作/119分/ブラジル
原題または英題:BUS174
配給:アニープラネット
劇場公開日:2005年6月4日

ストーリー

2000年6月12日、リオデジャネイロでバスジャック発生。若い男が11人の人質を取り、立てこもる。犯人のサンドロはリオデジャネイロでももっとも貧しいスラム街で育ち、幼少時に自分の母親が残虐に刺し殺される光景を目撃した。明るく社会にも適応していた少年が、孤立し自暴自棄になっていく。1993年、サンドロは悪名高いカンデラリア教会のストリート・チルドレン虐殺事件を体験し、生き残った。この事件では7人の少年が、警察の手で命を奪われたものと思われる。友人たちによると、彼はこの頃からシンナーやコカインを吸引するようになり、その生活を維持するために窃盗を重ねるようになったという。サンドロは結局パードリ・セヴェリーノ少年院に収監された。乱暴な扱いで知られる矯正施設だ。2000年6月、サンドロは強盗未遂に端を発して運命の事件を引き起こす。警察が事件現場の立ち入り禁止に失敗したことにつけこんだレポーターとカメラマンたちが、事件の生々しい映像を少しでも近くで捉えようとバスを取り囲む。ブラジル中の人々が生中継のテレビで事件を見守った。観客がいることを意識して、サンドロはかえって自信を持った。テレビに写っている間は自分が殺されることはないだろう。彼はカンデラリア教会虐殺事件で友達を殺されたことで警察を糾弾し、要求したものが得られなければ心臓の持病がある年寄りの女性乗客を殺すと、脅しをかけた。日が落ちたあとも、ブラジルの人々は状況の展開を固唾をのんで見守り、この国の激しい貧困が引き起こした暴力の現実を思い知らされた。人質殺害を宣言した6時が近づき、サンドロの口数が多くなる。サンドロも人質も疲労がピークになり、サンドロは警察に交渉を試みるが狙撃官に背後から発砲される。狙撃は失敗し、サンドロも発砲。バスを取り囲んでいた観衆も乱入し、現場は大混乱となる。警察はサンドロの身柄を確保。サンドロは警察に連行される車内で絞殺される。

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映画レビュー

3.5すごかった

2018年7月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

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吉泉知彦

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