「海に上がった天使」ラヴェンダーの咲く庭で ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
海に上がった天使
クリックして本文を読む
恐らく「よそもの」がほとんど訪れない田舎町で暮らす老姉妹のもとに、突然現れた青年。海辺に打ち上げられた記憶喪失の青年の世話を買って出る老姉妹。
言葉を教え、食事の世話をし、庭を散歩する。
次第に姉は青年に恋心を抱くことになります。年齢を気にする反面、ずっと封じ込めていた男性への渇望が抑えられなくなります。女心と母心が混ざったようななんとも言えない感情。
バイオリンの才能があることから、青年は姉妹の元から突然世界に飛び立つことになります。どんなに世話をしても巣立ちは必ずくるし、巣立つ方に悪気はない。それでも、彼の存在は姉妹に「育てる」という喜びをもたらしています。
他者が不在の決まりきった日常は、生への喜びが忘れさるのかもしれませんね。
小さな自然を主役にしたイギリスらしさ溢れるフィルムです。
コメントする