劇場公開日 2004年7月31日

「「i」の点と「t」の横棒まで忘れずに」dot the I/ドット・ジ・アイ live_at_luxorさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「i」の点と「t」の横棒まで忘れずに

2009年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

イギリスを舞台にした男2人女1人の三角関係。
観初めから中盤近くまではそんな爽やかなラブストーリーのテイストで進行します。

久し振りに男一人でラブストーリー見ちゃってるなぁとぼんやりしていたのも束の間
怪しげな(伏線となりそうな)シーンや映像があちらこちらに…

・・・もしや?

予想は的中。中盤あたりからは加速度的に作品のテイストが変化を見せ始め、
後半ともなればもう怒涛の展開。二度三度とひっくり返るストーリー展開は見応え充分です。

観終わって素直に一言。「面白かったぁ~」

これはラブストーリーのコーナーに置いてたレンタル屋にもやられましたね。
まぁ分かりますけどね。主軸は三角関係なので。

でも最終的には「スナッチ」や「ロック・ストック~」のノリに近いものがありました。

ただ・・・

確かに良くできていて充分に楽しめたんですが、
エンドクレジットに入っていた1シーンを観て少し冷静になり思い出したことが…

今から10年くらい昔、某アーティストの影響でキティちゃんブームが再燃していた頃
TVでタモリさんが「キティちゃんのかわいさは私かわいいでしょ?って感じで押し付けがましい。」
と言っていたのを覚えています。(恐らく男性諸君の多くにとっては異議なしの名言です)

この作品には若干それに通じる匂いが…
「どうだ。どんでん返しだぞ。何回もだぞ。凄いだろ。」みたいな。

少し乱暴に言ってみると、
僕の中ではどんでん返し系のスタンダードと思っている作品が「ユージュアルサスペクツ」なんですが
その辺りから派生して進化している要素の美味しい所をいただいて、三角関係という素材を上手く調理してみました。
という感じでしょうか。

最初のどんでん返しからしばらくは「おお…」と関心しながら観れていたのですが
少々策におぼれた感じが垣間見えてきて、小さな設定まで無理くり詰め込んだ感が…

ひとしきり観終わって満足はしたんですけどね。名作とは行かず…。

でも決して嫌いなわけじゃありません。
むしろお気に入りの1つ。

90分少々と短めなので、お気軽に楽しめる作品だと思います。

ちなみにタイトルの「dot the i」。

「Dot the I's and cross the T's」→「 i の点と t の横棒まで忘れずに」
から転じて「最後の最後まで機を抜かずに細かい所まで注意しましょう」

だそうです。

※他サイトより転載(投稿日:2008/04/07)

live_at_luxor