「黒人スナイパー」クランスマン 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
黒人スナイパー
最終的にKKKの狙いが相反する白人への憎しみに、争いの火種になるのは黒人であれどKKK対白人の戦いが繰り広げられ、閉鎖された田舎町と言って良いのだろうか、どっち付かずに見えるトラックの保安官としての辛い家業、人種差別の卑劣さがありながら正しき道を通すフレッグではあるが時代的にも無理がある、白人である低所得者層の気持も理解は出来る反面、白人至上主義や集団心理の怖さが浮き彫りに。
スパイク・リーの『ブラック・クランズマン』は勿論のこと『逃亡地帯』でマーロン・ブランドが演じた保安官と本作でのリー・マーヴィンの役柄が似たような境遇に思われ、大雑把に住人による集団ヒステリーを引き起こす様はどんな環境でも起こり得る問題であろう。
少し気掛かりなのは出演している黒人女性二人がレイプされる場面で潔く裸になるが、白人の女優二人は裸になっても良さそうな場面でも見せないし脱がない、ヌードになれば良い訳ではないにしても、本作自体に黒人女性、女優の差別的な扱いに思われ何か腑に落ちない。
脚本に参加したサミュエル・フラーが監督もしていたら残酷度が増していたようにも!?
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