劇場公開日 2003年5月3日

「北野武のコントを思い出した。」散歩する惑星 レントさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5北野武のコントを思い出した。

2024年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

知的

最新作の「ホモサピエンスの涙」と過去二作品をほぼ同時に鑑賞。三作品ともワンシーンワンカットなためか、あのシーンはどの作品だったかなとちょっと混同してしまう。
ただ、本作が一番コメディー色が強かったように思う。冒頭、人体切断マジックでほんとに被験者の胴体をのこぎりで切ってしまうマジシャン。次の場面で腹を切られた被験者が病院に担ぎ込まれるという、まさにコント。その他にもいきなり通行人の男たちから殴るけるの暴行を受けたりと不条理コントが続く。

主要人物は自らの家具店を放火した店主とリストラの銘を受けた会社役員。この家具店店主にとりついた幽霊のくだりが面白かった。
延々と続く渋滞のシーンは何を意味するのかな。スェーデンは近代において欧州の中でも勝ち組で福祉国家としても充実した国。国として停滞してるイメージはないけど。強いて言えば移民問題で揉めたくらいか。
あの少女が生贄にされるシーンも何を風刺したのかよくわからなかった。スェーデンで若者が犠牲になった時代なんてあったのかな。それともスェーデンとは関係ないのか。

この監督の作品はその映像がとても魅力的なので惹きつけられる。見返すたびに発見があるかも。

レント