「タイトルなし(ネタバレ)」落穂拾い りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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ミレーの絵画『落穂拾い』と同じく拾う人を中心に据えたドキュメンタリー。
かつて「落穂拾い」は女性が行うものだったが、現代ではさまざま。
簡便なビデオカメラを携えたアニエス・ヴァルダが、道路に落ちている食物や収穫後の畑に落ちている作物を拾って生活している人々を捉えていく・・・
といった映画。
ヴァルダの関心が「拾う」から「もぐ」「漁る」と移り行き、「棄てられた物からの再構成」する美術家などにも辿り着く。
最終的には「拾う」に戻るのだが。
動作や形態の類似性からヒトを写していく試みはおもしろい。
が、後年ヴァルダのアート臭(映画としてのアクションを失ってしまう)やアクティビスト臭(面白さ以外の「正しさ」みたいなもの)や自己愛臭も漂いはじめている。
ヴァルダのドキュメンタリーでは『ダゲール街の人々』を最上に置く。
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