劇場公開日 2001年8月11日

「ダレンのご冥福をお祈りします」ビヨンド・ザ・マット 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ダレンのご冥福をお祈りします

2023年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

プライム・ビデオ鑑賞
最近元レスラーの訃報を耳し鑑賞しました。
今はなき米メジャープロレス団体WWF(現WWE)の、ドキュメンタリー作品。
マンカインド、ジェイクロバーツ、テリーファンクの三人をメインに据えた作りです。
面白いのがその構成で、キャリアの絶頂期・ドン底・終焉(引退)と、みな別々の立場でその姿を捉えているところでしょう。
それと分かってはいたけど、メジャーとインディーとの格差がすごいですね。スーパースターは本当アメリカンドリームなんだと思い知らされます。
ジェイクも日本でも親しまれてはいますが、何と言ってもテリーファンクでしょう。
もともと日本で活躍していたレスラーですし、後期はハードコア路線で大活躍でした。
大仁田との電流爆破マッチも映って(多分)いたりと、日本人的にもアツいです。
ジェイクのパートはその落ちぶれっぷりに、なんか見ていて切なくなりますね。
あれだけ輝いていたスーパースターが、完全に地方のドサ回りになってましたから。でも試合を組んでもらえてるだけ幸せなのでしょう。
対照的な三人の選手でWWFの光と闇を切り取った、何とも興味深いドキュメンタリーでした。
出場選手を知ってると中々楽しいですよ。

それと終盤、まだ元気なダレンドロズドフの姿もあるんです。
その希望に満ちたエピソードは逆に辛く、エンドロールでは試合のトラブルで半身付随になった事が伝えられているんですよ。
そして10数年後の今年6月30日、自宅で亡くなったそうです。54歳とまだ若いので本当に残念でした。
ここに改めてご冥福をお祈りします。

白波