劇場公開日 2001年7月14日

「映像美にうっとり」夏至 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0映像美にうっとり

2019年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

萌える

 『青いパパイヤの香り』『シクロ』の監督トラン・アン・ユンが5年ぶりに撮った作品。

 撮影はマーク・リー。邦画『春の雪』(2005)でも撮影を担当している台湾監督だ。冒頭から圧倒的な映像美によって魅了してくれる手腕はお見事。長女の夫が植物専門の写真家で人間を撮るのが苦手だという設定と、この映画の撮影の対比が妙にバランスのとれた伏線となっている。そして、すべてのカットに妥協を許さないまでの色にこだわった映像。目の保養になりました。

 ストーリーは理想的な両親の愛をモチーフにして、徐々に姉妹の不倫の事実が描かれはじめる。長女は名前も告げずに男と密会を繰り返し、次女は妊娠したお腹をしげしげと見つめる。3女リエンは俳優の兄ハイと一緒に暮らし、恋人からも遠ざかり、兄と近親相姦になりそうなハズなのにならないぎりぎりの描写が素晴らしいです。

kossy