「涙を流す遺体」クリムゾン・リバー レントさんの映画レビュー(感想・評価)
涙を流す遺体
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続編から遡っての鑑賞。本編冒頭で発見された遺体の目がくりぬかれていて、そこにたまった雨水が垂れてまるで涙を流してるかのように見えるシーンがとても印象深かった。それが後に何か謎解きに関係するのかと思って見てたけど特に意味はなかった。
それは発見された場所の雪解け水だったことが判明する。その場所で遺体が発見されたように犯人が仕組んでいたわけだけど、なぜその場所で遺体が発見される必要があったのかはよくわからない。そこまで手の込んだことをする必要があったのだろうか。胎児の姿を示唆する遺体の状態は確かに意味があったけど。
他にも観ていてもやもやした感が残る。真犯人が双子だったというカラクリも、もう少しうまく見せれなかったのか。確かに刑事の勘から真犯人の疑いがある女性が猟奇殺人を行えるような人間ではないということから双子にする必要はあったのだろうが、それが最後の最後に判明するのが少々唐突な感じ。
公開当時は結構話題になった本作をいまさらながら鑑賞してみて、続編よりかは普通によくできてるけど、でも鑑賞後の消化不良は残った。
閉鎖的な田舎町の山のふもとにある大学を舞台にした謎の連続猟奇殺人とその大学から離れた町で過去に交通事故で亡くなった少女の墓が荒らされた事件という一見何の関係もないとされる事件が徐々に絡み合っていく様。そして各々の事件を担当するベテラン刑事と若手刑事の捜査が絡んでくることからやがてバディとなってゆくさまはなかなか見ごたえがあるものだったが、二人とも刑事としてはかなり違法行為をやりすぎで現代の感覚で見ると雑な印象はぬぐえない。
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