ワン・フロム・ザ・ハートのレビュー・感想・評価
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まあまあだった
トム・ウェイツの音楽に期待したらあんまりよくなかった。ナスターシャ・キンスキーが美しかったのだが、やったら途端にポイ捨てされていて可哀そうだった。そこであがいたりせずさっと身を引くのがまた切ない。
割れ蓋に閉じ鍋というような欠点も魅力もある男女が惹かれ合うという話はよかった。友達と浮気していたのに、その友達とすぐ仲直りするのがよかった。
コッポラの黒歴史
コッポラ作品の中でも名うての失敗作であり、黒歴史のような映画。
しかし、トム・ウェイツ先生が制作した本作のサントラは名作で、個人的に10ウン年愛聴してます。
そのため、駄作覚悟で記念に初鑑賞しました。
思った以上につまんねえ映画だな!
コッポラがスタジオ手放すくらいコケたのも無理ないわ!
ただ、美点はたくさんあります。現代では割と再評価されるのでは、なんて感じています。
音楽はもちろんのこと、奥行きがあって陰影の効いた映像や、ノスタルジックなネオンが印象的なセットは心惹かれるものがあります。特に撮影はロケではなくすべてセットとのこと。そのため、他ではあまり感じたことのない独特の雰囲気が作られています。
また、ナスターシャ・キンスキーとハリー・ディーン・スタントンの『パリ、テキサス』コンビの好演もあります。ナスターシャ演じるサーカスの少女はイノセントでいい感じでした。
しかし、主演2人が魅力なさ過ぎ!なんであんなに人間的に魅力ないキャラなんだろうか?おまけにルックスも悪い。人間的な深みや苦悩が描かれるわけでもない。
正直、ナスターシャが割と早く退場するので、後半〜終盤は絵的にかなり苦しいです。こんな薄汚ぇチンピラ夫婦の恋愛の行方なぞまるで興味が持てませんよ。
歌で2人の心の内が表現されるという演出はなかなかイカしてますが、2人に魅力が欠けているため、歌詞に集中する意義を見出せないという…
ストーリーも凡庸以下だし、本当に退屈極まりなかったです。特に終盤の展開はクソ。
本サントラで最も好きな曲 "Take Me Home"がクライマックスで掛かるのですが、名曲で誤魔化している感じが腹立ちました。
Wikiによると、NMEは肯定的なレビューをしており、曰く
「この映画を嫌う者は冷たい心の持ち主」とのこと。
そして僕は冷たい人間の仲間入りさ!
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