ワン・フロム・ザ・ハートのレビュー・感想・評価
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フラフラしながら、フランシスぅ〜
マフィアの超悪道ぶりや人間の狂気・異常ぶりを見事に突き刺し、最高傑作を世に送り出した後、トップオブトップのクリエイターが取り組んだ作品がこれでした。
コッポラ的には箸(いやフォークか)休めしたい頃だし、闇や地獄にずっぽり身も心も全てつかりっぱしだったわけだから、究極に疲労困憊した体と脳には、妙に張りツヤがあるネオン電気装飾や、しょぼくれて哀れな雨ざらし一般ピープルや、気の利いた演出の数々、大型箱庭で凝りまくった手作り模型・美術、気を晴らしてくれるダンス、「ラ・ラ・ラン…」と踊りまくる集団等々が、きっと必要だったんでしょうねぇ。
T.G.F.と A.N.の超・超すんばらしい映画製作の後には、この作品が必然なのかなぁ
最高峰に立った人の気持ちはわからないけど、
多分そうじゃないかなぁと勝手に想像します。
でもですね、
暗黒(T.G.F.)や黙示録(A.N.)を生み出した人は
そうそうその深い沼から完全に抜け出せないわけで、きらめきの中に過去作品たちに侵された?陰やダークさのある絶妙なテイストになってると感じました。
明るい方へと突っ走るのに、
背中には重く大きな塊を背負って
汗びっしりふらふらみたいな。
ハリウッド的な香りがぷんぷんする助演ラウル・ジュリア(艶っぽい)やナスターシャ・キンスキー(キラキラ輝いてるぅ)に対して、庶民的な主役の二人。
う〜ん、コッポラ、フラフラして
いったい何を考えてるんだ?
と想像すればするほど見入ってしまいます。
ミュージック映画か
主人公二人が冴えない。よりを戻す積極的な理由もあまりなく、それぞれの道に進んだ方が幸せになれるのではないか? 当て馬になった二人に同情してしまうけど、つまらない相手から別れてむしろ良かったのかも。
まあまあだった
トム・ウェイツの音楽に期待したらあんまりよくなかった。ナスターシャ・キンスキーが美しかったのだが、やったら途端にポイ捨てされていて可哀そうだった。そこであがいたりせずさっと身を引くのがまた切ない。
割れ蓋に閉じ鍋というような欠点も魅力もある男女が惹かれ合うという話はよかった。友達と浮気していたのに、その友達とすぐ仲直りするのがよかった。
コッポラの黒歴史
コッポラ作品の中でも名うての失敗作であり、黒歴史のような映画。
しかし、トム・ウェイツ先生が制作した本作のサントラは名作で、個人的に10ウン年愛聴してます。
そのため、駄作覚悟で記念に初鑑賞しました。
思った以上につまんねえ映画だな!
コッポラがスタジオ手放すくらいコケたのも無理ないわ!
ただ、美点はたくさんあります。現代では割と再評価されるのでは、なんて感じています。
音楽はもちろんのこと、奥行きがあって陰影の効いた映像や、ノスタルジックなネオンが印象的なセットは心惹かれるものがあります。特に撮影はロケではなくすべてセットとのこと。そのため、他ではあまり感じたことのない独特の雰囲気が作られています。
また、ナスターシャ・キンスキーとハリー・ディーン・スタントンの『パリ、テキサス』コンビの好演もあります。ナスターシャ演じるサーカスの少女はイノセントでいい感じでした。
しかし、主演2人が魅力なさ過ぎ!なんであんなに人間的に魅力ないキャラなんだろうか?おまけにルックスも悪い。人間的な深みや苦悩が描かれるわけでもない。
正直、ナスターシャが割と早く退場するので、後半〜終盤は絵的にかなり苦しいです。こんな薄汚ぇチンピラ夫婦の恋愛の行方なぞまるで興味が持てませんよ。
歌で2人の心の内が表現されるという演出はなかなかイカしてますが、2人に魅力が欠けているため、歌詞に集中する意義を見出せないという…
ストーリーも凡庸以下だし、本当に退屈極まりなかったです。特に終盤の展開はクソ。
本サントラで最も好きな曲 "Take Me Home"がクライマックスで掛かるのですが、名曲で誤魔化している感じが腹立ちました。
Wikiによると、NMEは肯定的なレビューをしており、曰く
「この映画を嫌う者は冷たい心の持ち主」とのこと。
そして僕は冷たい人間の仲間入りさ!
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