忘れじの面影(1948)のレビュー・感想・評価
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【”見知らぬ女からの手紙。そして女が且つて恋した音楽家がある貴族から決闘を申し込まれた訳。”今作は、一人の女性が恋したやや軽佻浮薄なる音楽家に翻弄された哀しき流転の人生を描いた作品である。】
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■19世紀初頭のウィーン。
落ちぶれたピアニスト・ステファン(ルイ・ジュールダン)は決闘の前日に1通の手紙を受け取る。
差出人は、かつて彼を一途に愛し、今はチフスに罹患し、死の床にあるリザ(ジョーン・フォンテイン)。
プレイボーイのステファンにとっては彼女は「見知らぬ女」に過ぎなかったが、手紙にはステファンへの深い想いが溢れていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・男から見ると、ステファンの軽佻浮薄振りがやや苛つく。何故ならば、本当に愛した女性であれば忘れる筈はないからである。
だが、今作ではステファンは何度もリザを愛しながら、”2週間したら帰るから”と言って演奏に行った後に何の連絡も入れずに帰って来なかったり・・、何とも軽佻浮薄なる男である。
・その割には、リザと会うたびに彼女に惹かれるステファン。リザも自分の事を覚えていないステファンに落胆しつつ、彼への想いが捨てられないのである。
・リザはその後、裕福な貴族ヨハンと結婚し、息子が生まれるが彼女も息子もチフスに罹患し亡くなってしまう。
ー そして、ヨハンはステファンに決闘を申し込むのである。-
<今作は、一人の女性リザが自分の想いを生涯一人のピアニストに捧げる姿と、ピアニストが最後の最後にチフスに斃れたリザからの手紙を受け取り、全てを思い出し、リザの夫である貴族ヨハンから申し込まれた決闘から最初は逃げようとしていたが、意を決して自身の罪を償うために、決闘に向かう姿を描いた作品なのである。>
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