「タルコフスキー、またも水の癒し、星の抱擁」惑星ソラリス ordinalさんの映画レビュー(感想・評価)
タルコフスキー、またも水の癒し、星の抱擁
クリックして本文を読む
記憶と幻想の海が人間に喚起するものは、愛か、科学か、それとも不幸か、、、
草藻たゆたう地球の水、母が血を洗い流してくれる桶の水、底深く轟き渦を巻くソラリスの水、、、そのどれもが、自分を果てしなく包み込む恐ろしいまでも完全な元素の力―それも辿ればどこかで自己に回帰するような、孤独でも絶対的な癒しを感じさせる。
冒頭、 え!?草、池、家、道路!なんだー結構ソラリス住みやすそうじゃん!
と思ったら、さすがに地球でした👏地球万歳
せっかく異星へ飛び立ったのに、そこで形として現れる思考、つまり求める情景は結局、公園の木々や身内や風にそよぐ木の葉の音、なんだものな。
するとタルコフスキーお馴染みの“水”に加え、宇宙ステーションのビニールベッドや凍てつく妻の羽織りなど、嗚呼asmr!と思わず聴き惚れてしまう身近な名脇役の音たちに意識が向く観方も邪道とは言い切れまい。
眠れない夜は、通気孔にビラビラを。
コメントする
