「シリーズものとしてのひとつの完成形」ロッキー3 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズものとしてのひとつの完成形
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上り調子のときについ図に乗ってしまい、慢心が原因でどん底に落ち、歯を食いしばって努力して復活を遂げる。今にしてみると、ちょっとスタローン自身の実人生や性格と被りすぎる物語で笑ってしまうのだが、ロッキーというアメリカ庶民のヒーローになった男のサクセスストーリーを一旦地べたに引きずり下ろして、そこから這い上がらせようとしたスタローンは慧眼だったと思うし、以降の多くのエンタメ作品にも大きな影響を与えたのではないか。
シリーズの中でももっとも娯楽性に富んでいて、なおかつシリーズ三部作(にはならなかったが)の幕引きとしても上手くまとまっていてバランスがよい。シリーズのあり方としてひとつの完成形だった気がしている。
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