ロッキー2のレビュー・感想・評価

前回、大方の予想を覆した善戦で一躍有名に
なったロッキー。案の定、お金を散財し元の
生活に逆戻り。
ストーリーは緻密で、ロッキーは望まぬ
戦場に再びひきもどされる。

宿敵アポロも止せばいいのに、厄介な
相手に取り憑かれ再び２人は拳を見える。

スポ根映画の代表的作品であるが
私は素直にこの作品が好きです。

妙に庶民派でカミサンに頭が上がらず
お前本当にアホだろという馬鹿さ加減で
人生最大に辛い状況でも「頑張って」の
一言で世界ヘビー級タイトルを獲得する。
テクニックも理論もクレバーさもまるでなし。
殴られても殴られても猪突猛進で
チャンピオンを唖然とさせる。
私はそんな変な奴が大好きなんだ。

演技も下手で、滑舌も悪いスタローンが
一躍大スターになった今作品。
私は愛して止まない。

まあ、3作以降はある意味ロッキーではない。
今作品で全てが詰まっている。
エイドリア～ン！

前回に引き続き、アポロとのリベンジマッチ！
ロッキーって人間に惹かれる！
いつもマイペースに見えるけど、決めた事に対してものすごくまっすぐで、ストイック。
そして何より、本作で結婚した奥さんのことをまず大事にしてる。
アメリカンとしてだけでなく、人としてこんな男性って素敵だと思った。
マイペースなジョークやロッキーの持つ雰囲気が好き。
ラストは感動！！
この映画からは終始、眼が離せない。

1978年製作のアメリカ映画。119分。前作は勝負の世界に負けて、人生にロッキーは勝ちました。このグレーゾーンが、なにやらアンニュイで、癒しにさえなってしまうから「ロッキー」は名作なのだと思います。

今作は周知の通り、「引退する」という約束を破って再びリングに上がり、そして勝負に勝ってしまいます。最愛の女性と結ばれ、子供を授かり、不満さえ言わなければ仕事だっていくらでもあったのに、ロッキーは人生の勝利を捨てて、勝負の世界に戻るのです。

これで本作は名作の域を外れて、シンプルなスポ根映画になってしまうのです。それでも、ロッキーが再びリングに上がるまでの心の変化を、主演以外に監督・脚本を務めたシルベスター・スタローンは丁寧に描いています（途中、かなり強引な設定はありますが）。

だから、ロッキーはうまく描かれているし、観てて退屈はしませんでした。それでも、前作に比べれば感動はライト級といった感じ。前作ほど感動に奥行きがないのです。

そう考えると、世で言われている「勝ち組・負け組」って、あまりにもずさんな構図で、単純な人間しか生み出さないと思いました。

スタローンの顔を観るのはちょっと飽きてきたかな（苦笑）。