劇場公開日 1996年4月6日

「【ジャン=ピエール・ジュネ監督が拘るレトロ・フューチャーな世界観と、”そんな人いないだろう!”と言う摩訶不思議な登場人物に魅入られた作品。】」ロスト・チルドレン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【ジャン=ピエール・ジュネ監督が拘るレトロ・フューチャーな世界観と、”そんな人いないだろう!”と言う摩訶不思議な登場人物に魅入られた作品。】

2022年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 総製作費14億円をかけて巨大スタジオセットを建造。不器用な怪力男と孤独なストリートキッズとの触れあいを美しくも不思議な世界で描き、観る者を優しい気持ちにさせる作品。ー

◆感想

 ・荒廃した近未来の港町。大道芸人の怪力男・ワン(ロン・パールマン「薔薇の名前」のインパクト大)は、一つ目教団に幼い弟をさらわれてしまう。
 孤独な美少女・ミエットは、途方に暮れるワンと出会い、教団と戦うことを決意する。
 しかし、孤児院を経営するシャム双生児がワンの怪力に目をつけ、悪用しようとし…。

 ・カテゴリーで言えば、今作は、ダークファンタジーに入るのだろうか。
 拘りの小道具や、蚤のアップのシーンなど、魅力タップリである。

 ・今作まで共同監督をした、マルク・キャロの影響が、ダークテイストを助長しているが、ジャン=ピエール・ジュネ監督単独作の、次作からは、明るいトーンが増してくる。

<マッド・サイエンティストを演じるジャン=ピエール・ジュネ監督作品には欠かせない、ドミニク・ピノンも多数出演・・。
 面白きレトロ・フューチャーな世界観を堪能したい。>

NOBU