「見ると、大人になったことを実感する映画」恋愛小説家 mayoneさんの映画レビュー(感想・評価)
見ると、大人になったことを実感する映画
前に観たのは大学生の頃だった気がする。
評判が素晴らしくよかったので、楽しみに見たのに、あんまり良さがわからず、がっかりしたのを覚えている。
でも、今回、何の気なしに見てみたら、とてもよかった。
セリフが素晴らしい。
素敵なセリフってどきっとするものだけれど、この映画にはそんな素敵なセリフが満ち溢れている。
セリフって陳腐な言葉だとげんなりする。
でも、恋愛小説家では、予測していたやりとりとは違う方へ会話が流れ、聞いているとうなってしまうような素敵なセリフがたくさん出てくる。
主人公が実際は偏屈なのに恋愛小説家だっていう設定がおかしい。
この人は、こんな性格でどうやって恋愛小説なんて書くのだろうかと、映画を見ている人は思ってしまう。
でも、ヘレン・ハントやグレッグ・キニアに向けられる言葉や姿の一つ一つから、偏屈に見せるその奥にロマンチストな面が隠れているのだと納得させられる。
ヘレン・ハントに怒られてしゅんとなる姿がとても愛おしい。
そして、自分と同じように道路の継ぎ目をまたぐ犬を満面の笑みでほめる姿が愛くるしい。
映画が終わる頃には、主人公の完全なる味方になっているのだ。
生き方が不器用な友人を応援するような気分になっている自分に気づく。
そして、最後のセリフに拍手喝さいを送りたくなってしまう。
ヘレン・ハントは素朴できれい。
相手に惹かれつつ、偏屈さにとまどって、一歩踏み出せないとか、気持はとてもよくわかる。
たぶん大学生の頃には、あんなおじさんに惹かれる理由がわからなかったんだと思うんだけど、今は、なんとなくわかってしまうのだ。
いっぱいいっぱいに生きているときに、不器用ながらも一生懸命愛してくれる人が現れたら、惹かれるよね。
それが一回りとか違う人でもありだなぁと自分の恋愛観が変わっていることを感じる。
あーそうか、私が大人になってるんだなぁ・・・と思った。
観終わった後の余韻に浸りながら、自分が過ごしてきた時の流れにも思いをはせてしまうというまれな体験ができた。
秀逸な作品ですね。
リュウとぴあんさん、
以前コメントをいただいたのに、とても長い期間放置してしまってごめんなさい。
コメント、ありがとうございました。
私も自分が大好きな映画は、何度も見れるようにDVDを購入して、見るタイプです。好きなものは20回は見てると思います。
大体は、ラブコメディ系です。
恋愛小説家は、最初の印象が悪かったので、長い間見なかったのだと思います。年をとることで、同じ映画でも感じ方が変わり、再発見があるということに気付けて、得した気分です!また、他の映画にも挑戦したいと思います。
温かいコメント、ありがとうございました。
同じ映画でも時間が経ってから見直して観ると前と違って見えるのって不思議ですよね!
ごくまでだけれど、今回の貴方とは、逆に前観た時は面白かったのに、好きな作品だったから再度観るそれほどでもないって事も起きてしまう事もある。そんな時は、良い思い出が一つ遠くに消えたみたいでちょっと残念な気もするけれど、映画って繰り返し観るのも結構楽しいですよ本当に!これからも、もっともっと映画と素敵な出会いをされますように!
そして、素敵なレビュー書いて下さる事楽しみにしています!映画を通してもっともっと豊かで、幸せな人生を送られますように祈っています!!