劇場公開日 1991年4月5日

「観てよかった。」レナードの朝 nano-hanaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5観てよかった。

2013年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

命の目覚めは一瞬だったけれど。

レナード達の魂は確実に輝き、煌き、愛に触れ、幸せをもう一度知った。

事実に基づいた映画は元々好きですが、素晴らしい映画でした。
ロバート・デ・ニーロの演技が素晴らしい。

食堂で最後のダンスをする彼(レナード)は、止まらなかった痙攣がおさまり、静かに、静かに、鼓動を確かめるようにステップをふむ。

きっと再び眠っても忘れない、
あの瞬間はレナードの瞼の裏に焼き付いて離れない素晴らしい世界だったはず。

僅かでも目覚めさせ、そしてまた眠りに入る。
それは命を与えては奪うのと一緒なのかもしれない。
医師としての葛藤。

最後のビデオのシーンでは号泣せずにはいられません。

救う命、救われる命。
そこに絶対的な正解はないけれど「友人」に出会えた事で彼らの人生に優しい色が増えたのは確かだと思います。

眠りにつく最後の瞬間は、希望と感謝で満ち溢れていたと信じたいです。

決してハッピーエンドではないのに。
見方によっては残酷で、無念で、人間の限界を感じる映画なのに。

柔らかな気持ちになれました。
見終えた瞬間胸に手を当てて。
ドクドクして、当たり前のように動き続けている事がありがたくて仕方ない。
今この瞬間の命を大事にしたくなる。
泣くことも笑うことも切なくなることも、感じる全てが愛おしくなる。

医師の勇気と共に。
毎日を精一杯生きよう。

名作でした。

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nano-hana