「メッセージに胸打たれました」レナードの朝 pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
メッセージに胸打たれました
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
ずっと観たいと思っていた作品。期待どおりの名作でした。
なんといってもデ・ニーロとロビン・ウィリアムズの共演がうれしい。彼らの共演を観られただけでも幸せです。
ひじょうに興味ぶかい題材(オリヴァー・サックス氏の著作がもとになっているんですね)で、抑制の効いた演出にも好感をいだきました。
印象的なシーンはいくつもありますが、中でも食堂でのダンスシーンは映画史に残る名場面ではないでしょうか。
セイヤー医師をサポートする看護師、エレノアがまたいいなぁ。こういう名脇役の存在がいっそう作品に厚みを与えるんですよね。
それからジャズ界の巨匠、テナー・サックス奏者のデクスター・ゴードンが出演しているのもファンにはうれしい(映画の中ではピアノを演奏しています)。
長期間ほとんど動くことができなかった患者たちが、いきなり自力歩行するというのは、いささかどうかと思いましたが、まあそこは映画なので……。
「どんな人間にとっても、いちばんの薬は、人との関わり、愛情である」という、本作のメッセージには胸を打たれるものがあります。
介護などで誰かのお世話をした経験のある人には、なお深くそのメッセージが響くのではないでしょうか。
映画鑑賞以上の体験をしました。もう1度観たい。
それにしてもロビン・ウィリアムズにはもっと生きていてほしかった。残念です、ほんとうに。
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