劇場公開日 1991年4月5日

「副作用」レナードの朝 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0副作用

2021年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 冒頭、少年時代のレナードがベンチに名前を刻む。成績優秀だったレナードは病気にかかり、自部屋に閉じこもるようになり、30年を失ってしまう。

 新薬の効果は劇的であり、一瞬にして全ての時間を取り戻したようだった。レナードの成功例が認められ、他の患者にも投与開始。ある晩に、同じ病棟の患者が全て起き上がり喋り出すところで、最初の感動がやってくるが、徐々に副作用を心配し始める。ポーラ(ペネロープ・アン・ミラー)にほのかな恋心を抱いたり、普通の人たちと同じように院外での自由行動を求めるレナード。チック症状が活発になったり、突如意識が遠のく症状も出始める。

 そんな悪い状況でも、副作用の実態を自らカメラに撮るように指示するレナード。ポーラに別れを告げるレナードに、彼女がよりそい二人はダンスを踊る。本人たちも周りの患者も一瞬の美しさを感じ取った。

 おまけのようではあったが、セイヤーが看護婦エレノアにコーヒーを誘うという伏線が心暖まるシーン。彼もまたそれまでの自分を失っていたのかもしれない・・・

kossy