レッズのレビュー・感想・評価
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監督の熱意から来る圧が強過ぎた
超大作は大好きです。オールタイムベストワンはアラビアのロレンス。
監督の想いを映画の登場人物に雄弁に語らせるのも嫌いじゃありません。JFKはオールタイムベスト10に入ってます。
本作、そのどちらの要素も含んでいると思うのですが監督が描きたかった主題が作品の超大作感を打ち消してる印象がありました。相当美術やロケにお金かかってると思うものの、あまりそれを観客に堪能させる気もないような。
題材もあまり馴染みが無く、JFKと違いミステリー要素やオールスター出演も無い。監督の熱意が先走るあまり詰込み過ぎたため、編集も不自然で3時間強キツかったのが正直な感想です。ダイアン・キートンの可愛らしさと演技力は素晴らしく、美しい撮影も良かっただけに勿体なかったです。
グリニッジヴィレッジ
ジョン・リードの活動は多岐に渡り、知己も多く
彼と恋愛関係にあったブライアントは
グリニッジヴィレッジ、プロヴィンスタウンプレーヤーズ等で
新しい友人も得て、刺激を受ける
映画ではオニールが独身主義のリードとの結婚に
自分を利用した、と彼女を責めるのだが
何が何でも自立したい彼女の戦略?は正解だったように思う
くっついたり離れたりしながらも
リードは気を配ってくれていたようだし
(いいひとみたい)
だけど彼女は〈自由恋愛主義〉を宣言しながら
リードの恋愛については怒り狂う
〈愛〉についての考察はやはり小説家の方が深いみたいだった
ブライアントはちょっと面倒くさそうな女だが
時代の空気の変化に過敏に反応するカナリアのよう
リードに警告したが、本の成功で自信を持った彼は
信念なのか野心なのか…独裁っぽくもなってゆく
そして手を広げ過ぎ、早すぎる死を迎えることに
手を広げ過ぎた彼が見たらしきものは映画で描かれている
なぜ、エマ・ゴールドマンがロシアにいるのかと調べたら
左翼狩り(パーマーレイド)で
ビューフォード号(ソビエトの方舟)で追放されていた
クロンシュタットの反乱鎮圧の残虐さを見たことを契機に
ロシアを脱出し、一連の記事を書くが
同志は離れてゆく
ドイツやイギリスのアナキストとも肌合いが違ったらしい
ゴールドマンやリードの精神や哲学は
無意識だったけれど、やっぱり
グリニッジビレッジのボヘミアンたちと育んできたもの
でもあったのだ、と思ったりした
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