「マット・デイモンのイノセンス」レインメーカー うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
マット・デイモンのイノセンス
この映画も、マットの無垢の輝きに依存するところ大。
ちょっと匙加減を間違えるだけで、主人公に共感が生まれない恐れが大きい。
その点、マット・デイモンの稀有の存在感は、彼を殺人でさえ肯定させてしまえるキャラクターを作り上げる。
まあ、映画の内容は面白いからいいものの、はっきり言って、ストーリーを盛り上げるための、DV夫から弱き妻を守る弁護士という関係性は、角度を変えれば、不倫して、その相手の夫を打ちのめすという、弱い者いじめにも映る。別に、「母親の再婚相手の夫がクソ野郎だった」とかいう設定でも、通じただろう。無理くり恋愛要素と、ヒロインを無理やりにねじ込んででも、ヒットする要素を詰め込みたかったのだろうか。
そしてその分だけきっちりと映画が長くなっているので、この展開がなければ、もっとスッキリとまとまっただろうに。そこが唯一の残念なポイントだった。
とにかく、見終わった後に、爽快な気分になれるいい映画だった。
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