陽気なドン・カミロのレビュー・感想・評価
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神様、左翼が選挙で勝ちました
1951年の仏伊映画
原作はポー川流域(パルマ)生まれの
ジョバンニ・グアレスキが1948年にまとめて刊行したもの
ポー川流域は大規模農業経営が行われていたが
農業恐慌時に新しい町(下流/堤防なしか?)の
新しい移住労働者から暴動が起こり
〈社会主義思想〉がわりとすんなり浸透
しかし地域ごとの結束も固く
社会主義もファシズムもコミュニティの存在重視だったらしい
映画の背景は1943年 春
フェルナンデルがたたき上げのコメディアンの魅力と実力を発揮
赤旗を振る村長が選ばれた折には
挑発したり対立しながら
打開の道を二人でそっと探ったりする
(スト破りも登場)
本音を語れるのは磔にされたキリスト像だけ
というのも可笑しいが、司祭の務めも実感
村長にはぶつけているのだろうか
デュヴィヴィエ監督の、というより
フェルナンデルの映画という感じになったが
テンポの良さとイデオロギーへの本音の吐露が面白かった
この後、この辺りがイタリアの〈赤いベルト地帯〉と
呼ばれる地域になってゆくのも、何となく理解
ベルトリッチ(パルマ)、パゾリーニ(ボローニャ)も
ここらの都市部の出身
ベルトリッチも「1900年」で同様なことを描いてるらしいが
「革命前夜」では赤い農村に囲まれてしまった
都市部のインテリ社会主義者の〈へたれぶり〉も描いているのかなぁ
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