「1910年代の英国で」モーリス SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
1910年代の英国で
まず、同性愛は、欧米の知識階級必修の古代ギリシャ・ローマ文化では肯定されているが(プラトンはプラトニックのみ)、多数の人々の信仰するキリスト教では原則禁止であること、特に映画の舞台1910年代の英国では、もし誰かに告発されれば作家オスカー・ワイルドのように厳しく懲罰された様子が描かれる。
そんな中で主人公モーリスは同性を愛してしまったのでとても悩み、苦しむ。教会を捨てても有罪であることはどうしようもない。いつまでも結婚に興味を示さないと周囲に訝しまれる。病気ならば治りたいと精神科も受診する。この辺りが特に可哀想だった。
「眺めのいい部屋」と同じ監督ということで、映像もロマンチックで美しかった。
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