「選手の魅力が薄れ物語も行き当たりばったり」メジャーリーグ2 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
選手の魅力が薄れ物語も行き当たりばったり
総合:55点 ( ストーリー:55点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
二作目だが、駄目な選手が集まりながらも最後には優勝を目指して頑張っていた前作と異なり、成功に浮かれたからなのかあるいは理由すらないままにすっかりと良さが消え失せ駄目な選手になっていた。選手としてだけではなく人としても、調子に乗ってさっぱり駄目な人になった。前作で個性が強く面白かった登場人物たちに魅力が減少したし、登場人物の面白さがこの映画の大きな魅力だっただけに作品全体の質感が落ちた。
そして物語のほうも、特に良い敵役がいるわけでも大きな目標を持つこともなくただ試合をしていて面白みに欠けた。前の球団の持ち主も無理矢理登場した感じで敵役としての魅力が薄い。インディアンスは弱いのにいつの間にか倒すべき明確な敵も理由もないままに強くなるのも不自然だった。
石橋貴明が登場するのは、野球が人気がある日本市場での興行収入を意識したのだろうか。何にせよまだまだ典型的なアメリカ人が考えるへんてこな日本人像であったが、それでも日本人が登場するのは良かった。野茂投手のメジャーリーグ挑戦のほんの少し前の作品であり、その意味で時代の先取りであった。
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