めぐり逢い(1994)のレビュー・感想・評価
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初めは平凡な映画かと思ったが...
初めはよくある平凡な不倫映画かと思った。不倫映画は感情移入できないものが多いが、今作は違う。観ているうちに徐々に引き込まれていく。美しく雄大な島の映像、モリコーネの切ない音楽、マイクとテリーのすれ違いといった人間ドラマが合わさって、魅力的な映画となっている。
特に印象に残ったのは、マイクがテリーのために描いた絵画。美しく自然豊かな島を背景に佇む彼女の姿を描いたこの絵は、彼女に対する想いが伝わってくる魅力的な絵画だった。この絵を携えながら、エンパイアステートビルでいつまでもテリーを待ち続けるマイクの姿が切ない。
観て良かったと思える、切なさと温かさのある映画だ。
エンニオ・モリコーネの音楽が最高にイイ!
ウォーレン・ベイティ、アネット・ベニングという実生活でも夫婦役の二人が共演したことで、本当に自然に流れる二人の揺れる恋心が切なくなります。実は、私は、映画よりも、この作品の音楽を先に知り、しかもそれが、イタリアの巨匠エンニオ・モリコーネの作品である事を知り、興奮したのを覚えています。エンニオ・モリコーネの甘く切ないメインテーマは実は、劇中で、ウォーレン・ベイティの母親役のキャサリーン・ヘップバーンが、ヒロイン役のアネット・ベニングの為にピアノで弾くという素晴らしいシーンで演奏されています。作品を通して様々なアレンジでこのメインテーマが流れます。もちろん映画もお薦めですが、モリコーネファンとしては、音楽が特にお薦めです!
人生の喜びは、得てから大事にすること
映画「めぐり逢い」(グレン・ゴードン・キャロ監督)から。
申し訳ないが、リメイク作品で元作を越えた作品は数少ない。
続けて2作品を観たからか、その差は歴然だった。
いやいや、映画「めぐり逢えたら」も含めれば、
3作品の比較になってしまったからだろうか、内容が薄かった。
そんな中でメモした、原作にはなかった場面。
配役が、主人公の「祖母」から「おば」に変わっていたのには笑えたが、
素敵な台詞を残してくれた。
「人生の喜びは何かを得ることじゃない」と前置きをして、
「得てから大事にすること」と呟く。
このフレーズは光っていた気がする。
この作品を通して、監督が伝えたかった、考え方かもしれない。
得るものは、当然「もの」だけではなく、愛する人たちも同じ。
その人たちの関係を、いかに大事にしていけるか、
これこそ、人生の喜びとは?の問いに対する答えのような気がする。
得るまでは、お金や力でなんとかなるのかもしれないが、
得てから必要なものは「愛情」しかないことに気付かされる。
PS.
「子ども好き?」「好きだよ」「いいわ」の会話は、
なんと、リメイク作品でも使われていて、ちよっと驚いた。
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